ドイツ四季便り第9号:芸術の秋、新オペラ座で親子で親しむオペラ・カルメン

公開日 : 2016年10月06日
最終更新 :
Oper_Carmen workshop.JPG

9月18日(日)、フランクフルトにある新オペラ座、"Oper Frankfurt (オパー・フランクフルト)"へ行ってきました。 今日はその時のレポートです。

何をしに行ったか?と言いますと、我が娘、友達親子と会社の同僚(♀)とオペラ・カルメンのワークショップに参加しに行ってきたんです。

前にも言及しましたが、フランクフルトにはオペラ座が新旧2つあります。 こちらの"Oper Frankfurt"が、実際にオペラが演じられる新オペラ座です。EU中央銀行の目の前にあります。 以前ご紹介した旧オペラ座に比べて見た目もかなりモダンな感じがしますよね。

今回の目的は、オペラ・カルメンの親子ワークショップ/Familienworkshop zu Carmen(ファミリエンワークショップ・ツ・カルメン)です。

オフィシャルサイトによれば、実際に衣装を着て役を演じオペラ・カルメンを学ぶというワークショップの様ですが、一体どんなことをやるんだか、実際に体験してみるまで正直良く分かりませんでした。 

当日になってみれば、一体どんなことをやらされるのかかなり不安...

しかも、大丈夫か私たちのドイツ語...と子供よりも母親2人がオロオロです。

ちなみに、一緒に同行した同僚は日本人女性ですが、ドイツ語上級のため問題無し!

Oper _Carmen workshop 2.JPG

6歳くらいから13歳くらいまでの子供と大人総勢30名くらいのグループでした。

このプログラムかなり人気があるそうで、アッと言う間にチケットが売り切れてしまうそうです。それだけ、オペラが身近な存在なんですネ。

時間がくると、お客さんが入場するメインの入口ではなく、従業員やオケのメンバーが仕事場へ向かう関係者入口から、実際にオペラのプロベを行うプロベⅡの部屋へ。

さて、実際にどんなことをしたかというと、まずは、円になって自己紹介。 

決まったフレーズが用意されていて、節をつけて皆同じ様に自己紹介です。

「Ola!(おら!)=スペイン語でハロー」(胸を張って一歩前に...)

「Ich bin Naomi!(イッヒ・ビン・なおみ)=私はなおみです。」という具合です。

流石ドイツ人、人前でも全然臆しません。 日本人の私たちはちょっと小っ恥ずかしい。

それから、音楽に合わせて歩き回ったりして、リラックスムード作りです。 次は、ジェスチャーゲーム、グループ毎に1つのテーマが与えられ、何人かで一斉にジェスチャーして周りの皆が何のテーマだったかを当てるというものですが、「同じテーマでもこれだけ表現方法は人それぞれです!」という例でした。 

「ホント上手にレクチャーするなぁ~」

そして、メインのワークショップへ。 4名くらいずつのグループに分かれて、それぞれ役を担います。

何の役をやりたいか、役毎に挙手をしていくのですが、私たち日本人女性3名(大人)は、手をあげないでいたら、Jose(ジョゼ)、スペイン語読みではホセ、つまり、カルメンをナイフで刺してしまうメインの男性役になってしまいました。 場面シーン毎なので、ホセ役が何人もいるんですね。

配役が決まったら、各自衣装を選びます。ちゃんとしたものではありませんが、それなりにその気になる???

Oper _Carmen workshop 3.jpg

そして、各シーン毎のグループに分かれてそれぞれ、その場面設定の説明書(まずもってこれがドイツ語)に基づいて、自分たちでセリフを決めて場面を作って行きます。

いやぁ~これはドイツ語のあまり得意でない私と友人は冷や汗ものでした。

私は、タバコ工場でもめ事をおこしたカルメンを牢屋に入れるが、その妖艶な魅力に魅了されカルメンを解放してしまい、身代りに自分が牢屋に入れられると言う場面でした。 (多分...未だにホントにそうだったのか不明)

持ち時間が終わったら、グループ毎に、最初の場面から順次皆の前で発表して行きます。

"Ich bin Jose!(イッヒ・ビン・ジョゼ!)=私はホセ(役)です!"-1人ずつ何の役なのか自己紹介、すると客席の皆が、手と足を踏み鳴らし、"(バタバタバタ)Bitte!(ビッテ!)=どうぞ、お願いします!"と言う合図で始まります。 ちゃんとやりやすい様な雰囲気作りをしてくれるんです、一応。。。

最後のシーン、ホセがカルメンを刺殺してしまう場面のグループ、大人3名、内1人は我が同僚、男性陣2人が名演技でお腹の底から笑わせて頂きました。 恐るべしドイツ人のプレゼン能力!と改めてその堂々たる演技に脱帽!(笑) 

発表が終わると指導者からコメントがあり、その場面の実際のオペラの音楽を聞かせてもらいます。

これをグループ毎に行う訳ですが、自然とカルメンの各名場面を知ることになります。 

「へぇ~こんな場面があるんだぁ~」って感じです。 私が担当した場面とか、まさにそんな印象でした。

ということで、何だか良く分からないうちに、楽しくオペラ・カルメンに親しんでいたという感じです。 これぞまさしくワークショップだ、お見事! ドイツ語が堪能だったら、きっともっと面白かったと思います。 

「ドイツ人はこうやって小さな頃から、楽しくオペラに親しんでるんだなぁ~」

ヨーロッパの文化ってこうやって根付いているんですネ、きっと。良い経験になりました。 しかし、この後脳が疲れていたのか、かなりグッタリの私でした...

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