グラス・カップのPfand(プファント)/デポジット取扱い方法

公開日 : 2017年04月07日
最終更新 :
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前にも一度触れましたが、ドイツでは屋台や出店でワインやカクテルなどのお酒を購入してそのまま立ち飲みする場合でも、プラスティックや紙のコップで出てくる様な無粋な真似は致しません!

これは、「本当にドイツのすばらしいところだなぁ~」と心から感心することの1つです。

とは言え、ちゃんとしたグラスやカップ、時に小洒落たグラスなどで出てくるわけですから、お店もちゃんと"Pfand(プファント)"つまり、デポジットを別料金としてとります。

これからの季節、益々盛り上がる外での飲食、ドイツらしい美しい風景と共に美味しいドイツワインを楽しく味わっていって下さいネ。

すばらしい景色を堪能しながら至福の時を過ごせるのも、本物のグラスでワインを飲むからこそ味わえるものなのです。

今日はあまりデポジット制に馴染みの無い観光客の方のために、できるだけ分かりやすくその仕組みをお伝えしようと思います。

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2016年度の記事で何度も登場しているドイツワインの数々、イベント会場で、有名な観光地で気軽に楽しむことができます。

上の写真(左)は、昨年の7月に投稿した記事「真夏の夜の音楽♪ラインガウ音楽祭」に登場したものすが、こちらを参考に見て見ましょう。

メニューを見ると、

"Riesling Sekt(リースリング・ゼクト)"=リースリング・スパークリングワイン Eur 4,50-

"Riesling Trocken(リースリング トロッケン)"=リースリング 辛口 Eur 4,00-

"Riesling Mild(リースリング マイルド)"=リースリング 中辛口 Eur 4,00-

"Spätburgunder Rose Fruchtig(シュペートブルグンダー・ロゼ フルヒティック)"=シュペートブルグンダー種ロゼ フルーティー Eur 4,00-

"Glaspfand(グラスプファント)"=グラス デポジット Eur 1,00-

「リースリングの辛口を1つ」と頼むと、値段は、ワインの価格Eur4,00-にグラスのデポジット価格Eur 1,00- が加算されて「Eur 5,00-になります。」となります。

飲み終わった後に、グラスをカウンターへ持って行くと、デポジット分のEur1,00- が戻ってきます。

これを知らないと、グラスだけ置いて返却金をもらいそびれてしまうことになりかねませんので注意しましょう。

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1枚目の写真は、2016年の6月に投稿した「リューデスハイム再発見の旅」の時のもの、上の写真は、その翌週にご紹介した「ドイツ流ヴュルツブルクの楽しみ方」でご紹介したフラケンワイン。 その時に掲載したこちらの写真に再登場してもらいましょう。

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前にも触れましたが、こちらは、ワインよりもグラスのデポジット代の方が高いというオチがありました。 それだけ、割っちゃったり、お持ち帰りする人が多いのかもしれませんネ。

これらの出店は、周りにお店があまり無い、もしくは唯一のお店なので、イチイチどこのグラスなのかを区別する必要はありません。

でも、フェスト(お祭り)やヴァイナハツマルクト(クリスマスマーケット)の屋台などはどうでしょう。

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お馴染みのグリューワイン、会場を埋め尽くす色々な屋台。 グリューワインの屋台も大きいところなら1つや2つではありませんね。

ホラ、こんな具合に色々な屋台のある光景を想像してみて下さい。

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フランクフルトのHauptwache(ハオプトヴァッへ)、デパート"Galeria Kaufhof (ギャラリア・カウホフ)"前の広場には、季節の良い時期、色々なミニフェストが開催されます。

昨年の夏、買い物に出かけてたまたまイタリアン・フェストに遭遇し、屋台で飲んだり食べたりを楽しんだのですが、その時に相席になったオーストラリア人の夫婦が私たちの手に持っているものを見て声をかけてきました。

「私たちも、これ(プラスティックの小さなメダルの様なモノ)を屋台で渡されたんだけど、これって何だか知ってますか?」と。

このプラスティックのチップは、どのお店で買ったかを示すお店のIDチップです。

つまり、色々ある屋台のうちのどのお店で買ったかがこのチップで明確になります。 

「グラスは買ったお店に戻しましょう。 買ったお店で返金してもらいましょう!」と言うことです。

前回紹介したバンベルクのラオッホ・ビアーのお店でもらったチップを参考にこちらに紹介しますね。

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ここのプファント用のチップは、とても個性的でお店のシンボルであるシーリングスタンプ(封蝋印)を模ったものでした。

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この窓口でラオッホ・ビアーを注文すると、ビールとともに、この封蝋印のチップをもらいます。

ビールを飲み干して空になったら、空のグラスとこのチップをまたこの窓口へ持って行きます。

自分のところのチップであることを確認すると、プファント分の金額が返却されます。

これはある意味、理にかなっていますよネ。 だって、あるお店はビール買ってもらえないのに返金ばかりしていたら儲けが無くなってしまいますものね。

そういうことの無い様に、お店がたくさん出るフェスト会場などでは、お店を区別するためにこのチップ制度が適用されるということです。

もちろん、デポジットを払っている訳ですから、グラスをお持ち帰りしたければ、どうどうと持ち帰ることができます。

知っていればなんてことはないプファントですが、知らないともの凄い高いお酒になってしまい損をすることになりますので、気をつけましょう。

これから益々外飲みが楽しい季節に入って行きます。 清々しく美しい季節のドイツを目と舌で思う存分楽しんで行って下さいネ。

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