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スウェーデン/ストックホルム特派員ブログ たってぃ さん

スウェーデン・ストックホルム特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

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まだまだ猛威を振るい続けている新型コロナですが、昨日2021年2月27日からちょうど1年前、ストックホルムで初感染が確認されました。そして3月11日には初めて死者が出ました。
4月19日には1099名もの人が入院し、うち217名はICU患者として治療を受けるという記録的な数値となりました。夏を迎えるにつれて、感染者数などは減少傾向にあったものの、9月27日には感染者数が前週の2倍になると、再び新型コロナ流行の兆しを見せました。そして12月27日から始まったワクチン接種は、ワクチン配達の遅れによって予定よりも時間がかかっています。昨年12月に予測していた接種率に比べ、2月中はマイナス79%となっています。


ストックホルム県における今月2月23日から25日までの間の新規感染者数は3504人、2月23日現在の入院患者数は286人(うちICU患者36人)と増加傾向にあるようです。パンデミックが始まってからの感染者数は合計15万5151人、そして141人の変異型感染者を記録しています。死者数は合計3866人となっています。


2月23日には公共交通機関を利用の際、ラッシュアワーなどの特定の日時に限らず常時マスクを着用するように勧告があったため、マスク着用者数が急激に増えました。


明日3月1日からは新たに、レストランやカフェなどの店内飲食は20時30分で終了となります。また、ショッピングモールやスーパーなどに入居するレストランなどで独立した入口を持たない場合、例えばフードコートのような場合、同伴がいたとしても、注文はひとりずつで、さらに店内で飲食するときも独りぼっちでするように勧告がありました(ただし子供や介護同伴など、補助が必要な場合を除く)。


今後も感染が拡大する場合、3月11日からはレストランやジム、ショッピングモールを閉鎖できるようになったり、一方で施設カテゴリーによって制限人数を柔軟に決められるようになったりと、新たなルールの可能性もあるため、今後の動きに注目です。


(参考)
■公衆衛生庁ウェブサイト
・URL: https://www.folkhalsomyndigheten.se/nyheter-och-press/nyhetsarkiv/2021/februari/fler-atgarder-for-att-minska-smittspridningen/
■ストックホルム県ウェブサイト
・URL: https://www.sll.se/verksamhet/halsa-och-vard/nyheter-lagesrapporter-covid-19/2021/02/26-februari-lagesrapport-om-covid-19/
■SVTニュースウェブサイト
・URL: https://www.svt.se/kultur/nya-atgarder-gallerior-gym-och-restauranger-kan-stanga


2021年2月28日

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日本も暖かくなってきたようですが、ストックホルムも先週末から気温が上がり、連日7度前後とポカポカ日和となっています。曇りの日が多かったですが、今週末は晴れて行楽日和となっています。


そのため、雪や湖の氷も徐々に解け始めています。そこで、氷が解ける前に撮り納めた写真とともに、ストックホルムの代表的なビューポイントを今回は紹介したいと思います。
場所は、地下鉄レッドラインMariatorget(マリアトリエット)駅から徒歩約10分にあるMonteliusvägen(モンテリウスベーゲン)です。


崖の上にある遊歩道ですが、右方向から順に、遠くにはアミューズメントパークGröna Lund(グレーナルンド)があるユールゴーデン、そしてメラーレン湖に浮かぶようにしてガムラスタン、ストックホルム市街、ストックホルム市庁舎、そして左にはストックホルム最長のVästerbron(ベステルブローン)橋が見えます。
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ここから見える景色はとても有名で、ポストカードになっていたり、スウェーデン企業ウェブサイトの画像に使われていたりと、多くの媒体で目にすることができます。


季節としては、いまの冬がいろいろな風景を見せてくれて、さらに魅力的に感じます。
特に寒い朝は、日の出を迎えるにつれて、ピンク色の染まった空がオレンジ色に変わっていく姿に、町並みがとても映えます。
一方で夕方は、夕日を受けてオレンジ色に染まります。


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この近くには小さな公園もあるので、子供を連れて遊ぶことができたり、また夏には、景色を見ながら芝生の上でランチやディナーというのもありです。実際多くの人がここで夜長を過ごしています。


ぜひストックホルムを訪れることができた際は、こちらのMonteliusvägenで息を飲むほどの美しさを味わってください。


2021年2月28日

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寒い日が続くので、やはり脂肪分の多いものが食べたくなります。この時期、脂肪分の多い食べ物と言えば、semla(セムラ)という名の伝統菓子です。
セムラとは一般的に、カルダモン入りのパンの頂部を切り、そしてくり抜いて、アーモンドペーストやアーモンド、砂糖、牛乳を混ぜたものを詰め、その上にたっぷりのホイップクリーム(無糖ですが、脂肪分で甘く感じます)を絞り、最後に切った頂部をフタのように被せたものです。大きさはオレンジからグレープフルーツぐらいまでのサイズのものがあります。


セムラは断食に深く関わっていて、その起源は17世紀にまで遡ります。
イースターが始まる前、四旬節という断食期間があり、これが始まる直前の日曜日、月曜日、火曜日の3日間は謝肉祭でした。
最終日である火曜日を「Fettisdagen」(フェッティスダーゲン、fetはスウェーデン語で「脂肪、太い」、 tisdagは「火曜日」を意味します)と言い、「熱されたくさび」を意味するドイツ語の「heissewecke」を語源としたhetvägg(ヘートヴェッグ)と呼ばれるセムラの前身となる食べ物が食されていました。hetväggはアーモンドペースト入りで、クミンで風味づけされたくさび形のパンを温かい牛乳で浸して食べるものでした。


IMG_28362.jpg(hetväggのイメージです)


スウェーデン国王の1人、Adolf Fredrik(アドルフ・フレドリック)もhetväggの虜だったようで、1771年2月12日火曜日、ちょうどFettisdagenの日、hetväggの食べ過ぎで亡くなったと言われているほどです(実際は病死)。


そして20世紀に入り、現在のセムラの形へと変わりました。くさびの形は、セムラの切り抜いた頂部に受け継がれています。ちなみに、セムラは上質な小麦粉を意味するドイツ語の「semel」とラテン語の「simila」に由来します。それ以前は砂糖や生クリームと同様に、白い小麦粉は非常に珍しかったようで、小麦粉が普及するにつれて、セムラも身近なものになっていったようです。


当時はFettisdagenその日にしか食べられなかったセムラは、現在では12月に入った頃から、多くのベーカリー、カフェやレストランではクリスマスから13日目にあたる1月6日の翌日7日から、Fettisdagenが終わって1週間経つ頃まで提供されます。このFettisdagenは年によって異なり、来年は3月1日です。この日は多くの家庭、そして職場においてもフィーカとしてセムラがテーブルを陣取ります。


セムラはとても人気であることから、毎年各地域でその年のベストセムラが地元紙をはじめ、多くのメディアで発表されます。毎年同じ味と思われるセムラも、多くの店が年々アップデートしていたり、新しい商品を作ってみたりしています。例えば、2015年に登場したSemmelwrapp(セメルラップ)は、以前シナモンロールの日の記事で紹介したTössebagerietのいまなお根強い人気のある商品となっています。


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ほかには、クロワッサンやシナモンロールにセムラのアーモンドペーストとクリームを挟んだものがあったり、チョコレート味などさまざまな味があったり、今年2021年はセムラチーズケーキなんてものも登場しました。


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各店が工夫を凝らしてさまざまなものを作っています。もちろんヴィーガン 、ラクトースフリー、グルテンフリー、ナッツフリーなど、多くの人が楽しめるように、時代の変化に合わせてセムラも進化しています。
ヴィーガンでいえば、スウェーデン乳製品大手のArlaも毎年ベストセムラ決定戦を自由投票という形で実施していますが、今年は途中経過において、皮肉にも乳製品を一切使用しないヴィーガンセムラが暫定1位となりました。そのため、Arlaは突如この投票を中止し、物議を醸したりもしました。


多くの国民をも虜にするセムラですが、日本でも購入できるカフェなどが増えてきているようです。イケア原宿でもSemmelwrappに似たものを常時食べることができるようなので、興味のある方は試してみるとよいかもしれません。
また隣国フィンランドやデンマーク、ノルウェーをはじめとしたいくつかのヨーロッパ諸国でもセムラと同じようなものが食べられているようです。


来年この時期にスウェーデンへ訪れることができた際は、ぜひいろいろなセムラを食べ比べしてみてください。
ちなみに僕は昨年は11個食べました。今年はまだ4つしか食べていませんが、この時期をいつも待ち遠しく思います。ベストセムラの発表を確認してからセムラハンターしますが、さまざまなメディアがそれぞれ独自で行っているため、特にストックホルムでは複数の1位が存在します。


ひとえにセムラと言っても、それぞれの味や食感があります。そのため、興味のある店へ足を運んで、マイベストを決めるのが何といってもおすすめです。ちなみに、マイベストはやはり初回の記事で紹介したVetekattenです。


カフェメニューには表立って書かれていなかったりしますが、hetväggを試せるカフェも中にはあります。食べてみたかったら、ぜひお店のスタッフに尋ねてみるのがよいです。温かい牛乳に浸したセムラを提供してくれます。


最後に伝え忘れていけないことがひとつあります。セムラの食べ方です。
多くの方ははじめからそのままかぶりついて食べますが、実際はまずは頂部を外し、クリームをすくって食べ始めるのが正しいようです。あとは恥じらいなしに、思いっきりかぶりついて、口の周りにたくさんのクリームをつけて味わいましょう。


(参考)
NORDISKA MUSEETウェブページ https://www.nordiskamuseet.se/aretsdagar/fettisdagen


2021年2月16日
2021年2月 8日
2021年1月31日
2021年1月24日
2021年1月11日
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  • 特派員プロフィール
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    ストックホルム特派員
    たってぃ さん
    2017年スウェーデンへ、2020年から首都ストックホルムに移住。英語や海外に興味を持ちはじめたのは12歳の時、『地球の歩き方』に出会ったのが十数年前。旅行前も道中も、いつも『地球の歩き方』を熟読。ガイドブックと同様、皆さんに読み込んでいただけるようなブログを目指してストックホルムの旬や”瞬”をお届けしていきます。石川県出身。 質問等ありましたらInstagramまでDMお願いします。 DISQUS ID @disqus_EW4rAOD5hg

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