スウェーデン流夏の過ごし方/Hemester(ヘメステル)とは?

公開日 : 2020年07月24日
最終更新 :
筆者 : たってぃ
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まだ8月前というのに、風もひんやりしていて、とても涼しい夏となっているストックホルムです。

そんな夏は、多くのスウェーデン国民が長期休暇に入る季節です。2020年の今年は新型コロナの影響もあって、通常とは異なる過ごし方をしている方が大半のようです。このような状況から話題となっている、ある言葉があります。

それが「hemester」(ヘメステル)です。これはスウェーデン語の「hemma」(意味:家)と「semester」(意味:有給休暇)を合わせた造語で、「自宅で休暇を過ごす」という意味です。アメリカでのリーマンショックによって登場した「staycation」のスウェーデン語訳として、2009年にスウェーデンにおいて新語登録されました。それが、今回似たような状況から使用頻度が上がっています。hemesterをどう過ごすか、朝のニュース番組などで特集が組まれたりしました。

hemesterの過ごし方としては、大掃除をしたり、料理やお菓子作りに凝ったり、あるいは休日の延長線でずっとテレビやインターネットオンデマンドを見続けたりと、皆さんそれぞれの過ごした方をしています。

ただ、短い夏をめいいっぱい楽しむために、外で過ごすのがやはり主流となっています。 またそのようにおすすめられています。

水辺や公園でのピクニック、森や山でのハイキング、湖での水泳や日光浴、カヌー、ボート、ヨットや水上バイク、釣りなどのマリンスポーツなど、自然のなかでのアクティビティが人気です。また、庭の手入れをしたり、サマーハウスでいつもより長めに過ごす方もいます。 ビーチバレーができるところもいたるところにあるため、僕はもっぱらこれに励んでいます。

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来夏スウェーデンに訪れることを計画しているのであれば、皆さんにはぜひ自然のなかで時間を過ごしてほしいです。町なかのいたるところに自然にあふれた公園があったり、少し電車やバスに乗って移動すると、森に行くことができたりします。ストックホルムでは今の時期は、ブルーベリーやラズベリーのベリー類、そしてポルチーニやカンタレラ(アンズダケ)をはじめとしたキノコを採ることができます。ストックホルムで見つかるかは定かではありませんが、北スウェーデンではマツタケを見つけることも可能です。最近は雨が降ることが多かったので、今年はキノコがたくさん採れるといわれています。

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町の喧騒から離れ、森のなかにいると、鳥のさえずりや木々のささやきに自然と耳が傾けられ、 自然にどっぷり浸かることができます。そしてリラックスできます。スマホを一旦オフにすれば、さらに自然を味わうことができます。リスやウサギにときどき出くわすこともあり、うれしくなります。

日本でもできないことはないと思いますので、ぜひ涼しさを求めて、森や山のなかに足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

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そしてもうひとつ、「svemester」(スヴェメステル)という言葉もあります。これは「Sverige」(意味:スウェーデン)と「semester」の造語で、スウェーデン国内で休暇を過ごすという、こちらは「americation」のスウェーデン語訳で、hemesterと同様、2009年に新規登録されました。スウェーデンの国際空港であるアーランダ空港をはじめ、観光業界のキャンペーンで使用されているのをよく目にします。海外用に「swemester」(Sweden + semester)という言葉もあります。

コロナ前までの水準には戻っていないにしても、フライトや列車は毎日運航されているので、国内のいたるところに旅行に出かけることができます。

Instagramでhemesterやsvemesterの言葉を検索すると、いろんな写真が出てきます。他人の日常を垣間見ながら、スウェーデンの夏気分に少々浸ってみてはいかがでしょうか。

筆者

スウェーデン特派員

たってぃ

2017年スウェーデンに移住。皆さんに読み込んでいただけるようなブログを目指してストックホルムの旬や”瞬”をお届けしていきます。

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