2020年最初のノーベル賞受賞者発表がおよそ12時間後に迫る......
スウェーデンといえば、ノーベル賞!
2020年第一号の受賞者の発表時間が刻々と近づいてきました。全体の候補者は318人とこれまでで4番目に多く、個人211人と107団体という内訳です。
ちなみに、発表前に数名の候補者の名前が報道されたりすることがありますが、ノーベル財団によると、これは公式発表ではありません。ノーベル財団はメディアにも候補者自身に対しても一切情報提供することはなく、候補者に関する情報は50年間公にされることはありません。そのため、これらの報道は推測あるいは候補者を推薦した人による情報提供に過ぎないということです。
すでにご存じの方もいるかもしれませんが、ノーベル賞受賞者の発表を「Nobel Calling」といい、今年は10月5日から12日の間がこれにあたります。そのため、今日5日の医学・生理学賞をスタートに、6日は物理学賞、7日は化学賞、8日は文学賞、9日は平和賞、そして土日を挟み、12日に経済学賞というスケジュールで、各受賞者の発表があります。
果たして、今年も日本人への受賞があるのか期待がかかります。
そして、この1週間はストックホルムにおいて毎年さまざまなイベントが行われています。受賞発表されたばかりの研究内容について知識を深めるものであったり、一線で活躍している研究者などを招いて講演会が行われたりします。しかしながら、例年ノーベル博物館をはじめ、ストックホルム市立図書館やカロリンスカ研究所などで行われるイベントも、今年は新型コロナの影響があり、参加人数に制限を設けるなどして規模を縮小したり、ライブストリーミングを行うなどして実施方法を変えています。
どのようなイベントが行われるかは、ノーベル博物館公式ウェブページ「Nobel Calling Stockholm」(スウェーデン語のみ)で紹介されています。興味をそそられるようなものがないか、ぜひのぞいてみてください。
5日17~18時(日本時間)に英語にてYouTubeでライブ配信される数学者Stefan Buijsmanの「Hur matematik gör världen mer hanterbar(数学はいかにして世界をよりよくするか)」はおもしろそうです。彼は1995年生まれのオランダ人で、若干18歳でオランダ・ライデン市内の大学で修士号を取得、そのあとストックホルム大学においてわずか18ヵ月で4年間分の博士課程を終えるというスウェーデン史上最年少で博士課程を卒業した人物です。
また、新型コロナの抗体やワクチンに関するライブ配信もあります。
今年はこのNobel Callingの期間、通常大人130krかかるノーベル博物館の入場料がなんと無料となります。ノーベル賞について理解を深めるために、スウェーデン国民にとってはいい機会かもしれません。
また、Nobel Callingに先駆けて、10月2日からはストックホルムの中心部Sergels torg(セルゲルス トリィ)に、短編ドキュメンタリー映画を見ることができるミニシネマが登場しました。
ノーベル平和賞をテーマに、ナショナルジオグラフィック、アカデミー賞受賞映画監督Orlando von Einsiedelとの共作によって20分程度の5つの作品が公開されています。ドキュメンタリーごとに5つのブースに分かれており、新型コロナ感染防止のため、最大3人まで、おのおのが2m間隔で見るようにされています。
ブースを出ると、スウェーデン土産としても有名なノーベル賞メダルチョコをもらいました。
なお、これらの作品はノーベル財団公式ウェブページ「Five documentaries inspired by the Nobel Peace Prize」からもご覧になれます。ぜひ家庭においても平和、人権、自然などについて考えるきっかけとしてみてください。
それでは、今日から始まるノーベル賞発表に要注目です。
もちろんライブ配信もノーベル財団公式ウェブサイトで日本時間18時30分からご覧になれます。
筆者
スウェーデン特派員
たってぃ
2017年スウェーデンに移住。皆さんに読み込んでいただけるようなブログを目指してストックホルムの旬や”瞬”をお届けしていきます。
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