季節外れのセムラをストックホルムで食す
スウェーデン食文化について語るうえで欠かすことができない存在のセムラ。これを食べることができる時期は、通常クリスマス期間が終わる1月から本来セムラを食べる日、Fettisdagen がある2月から3月までの間です(詳しく知りたい方は、こちらの記事「今日16日は太っちょになる日、セムラの日」をご覧ください)。
しかし、今月、ここストックホルムではひと足早くセムラを味わうことができました。そして、そのセムラは今年2021年のストックホルムのベストセムラに選ばれたひとつでした。
購入することができたのはSebastian på Söderというベーカリーでした。
セムラはずっしりとした見た目で、クリームがいまにも垂れ落ちそうです。購入後2時間程度町なかをぶらついたので、形が崩れているだろうと内心思っていましたが、家に帰って箱を開けてみると驚きました。微動だにせず、意外にもしっかりと形を保っていました。
見た目はもちろんのこと、味も一般的なセムラと一線を画しています。ほんのりバターと、オレンジのような柑橘系のフルーティーな味がするもちもち弾力のあるブリオッシュを使用し、甘いアーモンドペースト、そしてほのかに甘く濃厚で、しかしながらさっぱりとしたクリームの絶妙なマッチを味わえるものでした。
ただ、それを食べることができたのも昨日25日まででした。
というのも、店長が今後は、環境に配慮した持続的な飲食業界を目指していくプロジェクトを始動していくため、ベーカリーの閉店を決めたからです。
今後はこのセムラを食べることはできませんが、もし旅行に行きやすくなり、スウェーデンを訪れることができ、さらにタイミングがよければ、ぜひセムラを味わってみてください。
来年2023年のFettisdagenは3月1日です。1月7日頃から3月中旬頃までセムラを味わうことが可能かと思います。
筆者
スウェーデン特派員
たってぃ
2017年スウェーデンに移住。皆さんに読み込んでいただけるようなブログを目指してストックホルムの旬や”瞬”をお届けしていきます。
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