オーストラリアで考える『モネと日本』

公開日 : 2001年04月28日
最終更新 :

キャンベラのオーストラリア国立美術館で展示されている特別展『モネと日本』が話題となっている。「印象派画家クロード・モネの作品に日本美術が与えた影響を考察する」というテーマで、世界中の美術館や個人から貸し出しを受けたモネの作品39点と、日本の浮世絵、版画など102点が展示されているのだ。モネは人気のある画家で、世界中から依頼が殺到するため、貸し出しを拒否されることも多い。今回展示されている作品の中には、モネが80歳を過ぎてから描いた長さ6メートルの『Waterlily Pond』があるが、所有するニューヨークの近代美術館(MoMA)以外でこの作品を見られる機会はめったにないという。明確でユニークなコンセプトが貸し出しを承諾した美術館の責任者やキュレーターの賛同を受けたのだ。アート関係者の間でも、これだけ多くのモネ作品がオーストラリアに集まることは、後にも先にもないのでは、と言われている。また、北斎や広重、写楽など日本の名画をこんなに多く一度に見られる機会は日本国内でもそうそうないとのこと。発案されてから、8年間に渡って辛抱強くこの企画を推し進めた関係者の努力と情熱を称えたい。日本庭園を愛し、数百点の日本のプリントを所有していたと言われるモネは、日本を訪れたことはなく、日本美術を学んだという事実も確認されていない。どの程度日本の影響を受けたのか、議論は分かれるようだが、チャンスがある方はぜひキャンベラまで足を伸ばして自分の目で確かめていただきたい。

Monet & Japan2001年6月11日までNational Gallery of AustraliaParkes Place, PARKS ACTTel: 02-6240-6502入場料$18*西オーストラリア州立美術館(Art Gallery of Western Australia)でも、2001年7月7日から9月16日まで開催

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