台北から日帰りで行ける北投温泉博物館を見学!日本統治時代の歴史も残存

公開日 : 2022年01月16日
最終更新 :
筆者 : みみ
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台北から北投へはMRTで約40分。台北から気軽に行ける日帰り観光地として人気です。北投は温泉地としても有名であり、足湯などの温泉スポットもたくさんあります。

また北投は2011年にミシュラン三ツ星観光地に認定され、世界中から注目されているホットな町です。

今回は見どころ満載の北投博物館をご紹介。日本とも縁がある北投温泉。定期的にイベントも開催されており、そのときどきによって楽しみ方も変わります。

北投温泉博物館の概要

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北投温泉博物館の前身は北投温泉公共浴場。そのため、館内のあらゆるところに公共浴場の名残りがあります。1913年、静岡県の伊豆山温泉をモデルに建てられた建物です。1980年代~1989年まで映画の道具置き場として使用されました。1998年に博物館として正式に開館。そして2018年、1年休館したのちリニューアルオープンし、現在は24年目となっています。

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和洋折衷の建物

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北投温泉博物館は2階建てで、1階はレンガ造り(入浴スペース)、2階は木造造り(休憩スペース)。そして瓦屋根もあります。設計を担ったのは総統府も手がけた森山松之助ら。当時は人力車の駐車スペースも作られていました。

今でも立派な建物ですが、当時はハイカラでひときわ目を引く建物だったと思います。

風情ある2階の展望テラス。

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2階には畳の広間も。

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なんと48畳という広さ! 台湾の人たちが畳の上でおしゃべりしたり写真を撮ったり、思い思いに過ごしていました。ちなみに畳は台湾語でも榻榻米(tha-tha-mi・タタミ)と発音します。

北投温泉博物館は坂道に建っており、入口は2階。大浴場は1階です。

男性のみ利用可能なメインの大浴場

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訪問時は期間限定のイベントも行われていました。浴槽の広さは9×6m。立ったまま浸かる立ち湯のスタイルです。浴槽、回廊、ステンドグラスはすべて6:4の比率。これらは秩序の美しさを表しているそう。計算し尽された設計なのですね!

ちなみに当時女性と子供は内湯での入浴でした。

博物館の特色、ステンドグラス。

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光に照らされたステンドグラスを見ながらの入浴は至福のひとときだったはず。

過去に思いを馳せてみました。

展示物

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日台友好を願うたくさんのメッセージ。そして北投温泉博物館と東京高円寺の小杉湯とのコラボ企画も。小杉湯ではパイナップル湯や漢方の湯を体験できたとか。とてもユニークな企画でわくわくしますね!

銭湯や浴場で使われるケロリン桶もありました。

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北投石

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最後にご紹介するのは北投石。

北投石とはラジウムを含んだ放射性を持つ特殊鉱物で、1905年に日本人地質学者岡本要八郎によって発見されました。北投善光寺(信州の善光寺別院)には彼の頌徳碑(しょうとくひ)もあります。

頌徳碑とは...個人や団体の偉業・功績をたたえるために建立された碑

北投石は難病を治癒できる奇跡の石ともいわれており、療養研究分野において注目されています。

今回は台北から日帰りで行ける北投温泉博物館を紹介しました。

北投は博物館のほかにも舟形をした美しい図書館もあります。

まだまだコロナ禍ではありますが、自由に海外旅行ができるようになったらぜひ北投へも行ってみてくださいね。

(ライター:地球の歩き方特派員みみ)

筆者

台湾特派員

みみ

2020年7月より台湾生活開始。ライター・ブロガー・日本語教師として活動中。

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