エストニアの結婚式

公開日 : 2019年09月25日
最終更新 :

 エストニアからこんにちは!

 先週末、初めてエストニアで結婚式に参列しました。なかなか知ることのない世界の結婚式事情、今回はエストニア編をご紹介したいと思います。

 今回私たちが参加したのは義兄の結婚式です。初めは市役所のセレモニーホールでささやかな挙式をする予定でしたが、後日会場をタルトゥ大聖堂(Tartu Dome Church)に変更。日本同様エストニアでは強い信仰心を持つ人は少数派なので、多くの人は教会ではなくマナーハウスやバケーションハウスを貸し切り、挙式とパーティーを開催します。そうとなるとこの教会での結婚式はとても貴重な経験!!

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 挙式会場は博物館内にあるセレモニーホール。

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 もちろん会場にもよるのでしょうが、日本の結婚式のようにかしこまった雰囲気はなく、参列者の服装はカジュアルな感じです。女性はワンピースにジャケットまたはカーディガン、男性はチノパンにジャケット、スーツの方もいれば、ジーンズに襟付きのシャツの方がいたりと様々。

 ここで驚いたのは、挙式の時間まで新郎と一緒に会場で過ごすということ。日本の場合は新郎入場から始まりますが、こちらでは開始時間まで新郎と談笑を楽しみました。

 時間になり新婦が入場し、新郎新婦が揃ったところで立会人からのお話があります。

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 全てエストニア語で話されたので、後から夫に内容を尋ねてみると...。結婚とはどういう事か、結婚生活を送る上でのアドバイス等について話しており、、今まで挙式に立ち会った全ての夫婦に同じ話をしているとのこと。

 このお話の後は誓いの言葉、指輪の交換、

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 誓いのキスを見届けた後、拍手でお祝い!参列者が順番に新郎新婦へ挨拶をしに行きます。

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 一般的にはここでお祝いの意味を込め、一輪の大きなお花を新婦に手渡します。事前にお花を用意し、挙式中は膝の上で保管、最後に渡すという流れです。

 挙式後はみんなでゾロゾロとパーティー会場へ移動。新婦さんはウェディングドレス姿なので、道行く人からおめでとう!と声をかけられ、レストランまでの道のりが和やかに(^^)

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 パーティー会場は市街地にあるレストランを貸し切って行われました。

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 席に着き、テーブルに用意されたスナックをつまみながら談笑。簡単な司会進行は新郎新婦自らで行っていました。

 メインディッシュを頂きながら、エストニアウェディングの定番、ショットグラスでウォッカの一気飲み!テーブルには既に自分専用のショットグラスが用意されているので、飲めない方はグラスを逆さまにしておくとそれ以上勧められることはありません。

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 新婦の友人手作りのウェディングケーキ。ケーキの右奥にある箱は、お祝儀やメッセージカードを入れる物です。

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 お祝儀は友人の場合€50、兄弟の場合は€100が相場だそうです。エストニアでは€100札があまり流通していないので、ピン札の€50を2枚封筒に入れました。封筒はだいたいどのスーパーでも売られています!種類豊富で作りも丈夫なので、ちょっとしたお金の仕分け用な使えて便利ですよ。

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 さてさて、お腹が満たされお酒も楽しんだところで!エストニアのウェディングパーティーの定番ダンスタイムが始まります。エストニアに限らず、ウェディングパーティーでダンスをする国って多いのではないのでしょうか?

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 この写真はウェディングパーティーでの定番、新婦の友人たちが新婦を誘拐し、新郎が新婦を取り戻すため会場の男性陣でおかしなダンスを踊るというミッションを遂行しているところ(笑)

 この後夫婦やカップルでペアになりダンスをしたのですが...何もダンスが出来ない私は夫からその場でワルツの基礎を教えてもらいました(_)他の方々はすごく自然に踊っていて、時にくるりと回ったり、しなやかに背中を反らしたりともはやプロ級。エストニアでは保育園や小学校でダンスを習うので、皆さんこうしてサッと踊られるんですかね?逆に私は皆から

 「日本の結婚式ではダンスしないの?何で?」

 とものすごく不思議そうに質問されてしまいました。。。

 結局このパーティーは深夜まで続いたそうですが、翌日仕事であろう方々は早めに退席していました。この辺もなかなか自由で良いですね。

 実はエストニアでは正式な手続きを踏む結婚よりも事実婚の方が主流となってきています。周りの同年代(30代前半)の人を見てみると、結婚している人が1割、婚姻手続きをしていないパートナーを持つ人が9割ほど。日本ではとても信じられないかと思いますが、結婚せず単なる彼氏・彼女の状態で共同名義の住宅ローンを組んだり、子供を授かっている人たちが本当に多いこと!もちろん結婚する、しないは本人の自由ですし、時代の流れと共に様々な家族の形が生まれてきています。

 ただ今回とても印象に残ったのは、新郎の母(私の義母)が終始とても嬉しそうにしていたこと。結婚するのがごく普通だった世代の人々にとって、やはり自分の子供が結婚するとなれば感じるものも多いのでしょうね。私も家族と共に素敵な時間を共有でき、とても幸せでした。

 以上エストニアの結婚式とウェディングパーティーのご紹介でした!本日も読んでいただきありがとうございます。

 ※写真の掲載許可を頂いています

筆者

エストニア特派員

Zimmermann Misato

2018年秋にエストニア第二の都市タルトゥへ移住しました。スーパーや市場をうろついて美味しそうな食べ物を探すのが毎日のお楽しみ。

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