「タシケントの新大久保?」新市街のバザール:ミラバッドバザール
街角で売られているタシケント市内の地図には、主要なモスクと教会の位置が示されています。そこで気づくのが、モスクの多くが西半分に位置しているのに対して、教会の多くは東側の新市街にあること。確かに旧市街の通称「マハッラ(街路)地区」の、特に住宅街ではロシア人の姿をほとんど見ませんが、新市街を歩いていると、ロシア人や高麗人(1930年代、日本を警戒していたスターリンによって、極東ロシアから追放された朝鮮系の人たちとその子孫)をよく見ます。
もともと、旧ソ連時代に建設された工場や鉄道では、多くのロシア人が働いており、ウズベク人が多く暮らすエリアとは居住地域がある程度異なっていました(現在でも、都市部に限らず、工業地帯にはロシア人が多いようです)。さらに、1966年の大地震後の復興に伴う再開発が、迷路のような旧市街と、ロシア式(というよりも、計画的なソヴィエト式)の新市街とをさらに対照的にしたようです。ちなみに、同じウズベク人でも、旧市街で生まれ育ったウズベク人は伝統的な価値観を身に着けている一方、新市街出身のウズベク人は、個人主義的な、ややヨーロッパ的な価値観の人が多いそうです。
今回は新市街にあるバザール、ミラバッドバザール(別名、ゴスピタルバザール)をご紹介したいと思います。
メトロのユヌサバッド線、オイベック駅からシャフリサブス通りを南下した後、グランドミールホテルからミラバッド通りを左に入っていくと、道路の右手に商店が続く並びに出ます。
最初はシャシリク屋やサモサ(肉などのパイ包み)の屋台など、ごく普通のウズベク風食事処なのですが、そのまま進むと、ワインやビール、ウォッカを売る酒屋が目立つようになります。
また、ベーコンやソーセージといった、ウォッカのお供になりそうな豚肉製品を売る店もあります。
でも、最初に訪れる人にとって何より驚きなのが、ハングルの看板を掲げた韓国料理店や韓国食材店がたくさんあることです。
韓国食材店では韓国風味噌や、ちょっと固めの豆腐、煮干しなどが手に入るため、留学など長期滞在のためにタシケントに来る日本人がいると、必ずこのミラバッドバザールを紹介するようにしています。先日連れて行った日本人留学生が、この一帯のことを「タシケントの新大久保」と呼んでいました。
しかし、これらの商店群はバザールの本体ではありません。ミラバッドバザール自体は、巨大なテントの下にあり、そこにはほかのウズベキスタンのバザールと変わらない、売り買いの光景が広がっています。
このバザールは、同じくタシケント市内にあるアライバザールと同様、新市街の真ん中にあり、便利な立地となっています。テントを抜けたバザールの後ろ側には、ロシア正教の教会があり、日曜になるとミサが開かれます。外国人でも教会の敷地内には入れますが、露出が高い服装などは避けるようにしましょう。
ちなみに、このミラバッドバザールでおすすめなのが、韓国料理店「MASIL」。グランドミールホテルからバザールへ向かう途中の左手にあります。
料理を注文して最初に出てくるナムルやキムチはお代わりOK(これらをお代わりするときは、「イショー サラト パジャールスタ」)で、キムチチゲやビビンバなどが28000スムから(2014年12月現在)。メニューはロシア語または韓国語のみですが、写真付きなので、指差し注文でOKです。
次回は、ウズベキスタンの伝統料理について、ご紹介いたします。
それでは皆様、Ko'rshamiz(コルシャームズ:またお会いしましょう)!
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