11. オミクロン株感染拡大に伴うウズベキスタン入国措置変更&PCR検査レポート

公開日 : 2022年01月23日
最終更新 :

サローム(こんにちは)!

昨年11月に初めて確認され、瞬く間に世界へ広がってしまった新型コロナウイルス(COVID-19)のオミクロン変異株。ウズベキスタンでも2022年1月7日に初めて感染者が見つかり、感染者数は急増傾向にあります。世界保健機関(WHO)のサイト(https://covid19.who.int/region/euro/country/uz )によると、1月17日には国内の1日の感染者数が1000人を超えてしまい、今後もますます増えそうな勢いです。疑わしい症状があってもPCR検査を受けない人も多いようで、実際の感染者数はこれよりかなり多いと思われます。

以前の記事で書いたとおり(2. ウズベキスタンビギナーのためのQ&A!治安は?コロナ禍の状況は?)、オミクロン株出現前まではウズベキスタンへは比較的簡単に入国できる状況でした。しかし、感染拡大に伴い入国措置が変更されました。在ウズベキスタン日本大使館の情報によると、入国時における検疫措置は下記の通りとなります。


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・ウズベキスタン到着予定時間を基準として48時間以内にPCR検査を受け、陰性証明書を入手する必要がある(以前は到着72時間前)。航空便の遅延等やむを得ない事情による到着の遅れは問題なし。
・ウズベキスタン到着時に空港で迅速抗原検査を受けることが義務付けられた。検査費用(55000スム:2022年1月現在のレートで約550円)は自己負担で、支払いは現地通貨(スム)による現金払いのみ可(検査場近くの両替所にて米ドルからスムに両替が可能)。結果が出るまではおよそ30分程度とされているが、乗客数等によっては更に時間がかかる場合がある。
・この検査で陽性となり、かつ症状がある場合は政府が指定する施設にて強制隔離(必要な費用は政府が負担)。陽性となり、かつ無症状の場合は、自宅またはホテルでの14日間の自主隔離が求められる。空港での抗原検査で陰性だった場合は自主隔離不要。
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実際先日入国したばかりの日本人の知人に聞いたところ、上記の流れと全く同じとのことでした。待ち時間は30分どころかほとんどなく、すぐに入国許可が下りたそうです。ただ上記の情報の通り、乗客が多かったり到着便が集中する時間だったりすると待ち時間が長くなる可能性がありそうです。

(※追記:3/16より、ワクチン接種証明書所持者はウズベキスタン入国時陰性証明書は不要に。接種証明書がなければ、到着72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書が必要。また到着時の迅速抗原検査も廃止。まだ措置が緩和されたばかりで航空会社によっては搭乗時従来どおり陰性証明書の提示が求められる可能性もあるので、実際に行かれる方は念のため航空会社に事前確認されることをおすすめします)


またウズベキスタンから日本への入国時は、出国前72時間以内に実施した検査の陰性証明書(外務省内ホームページに所定のフォーマットあり)を提出の上、入国後10日目まで自宅等での待機が求められています。
ただオミクロン株が流行している国からの入国は、到着後数日間宿泊施設での待機が必要になっていることが多く、ウズベキスタンからの入国も今後この措置に変わるかもしれません。

(※追記:1月末より、ワクチン接種の有無にかかわらず検疫所が指定する宿泊施設で3日間の待機が求められるように。逆に待機期間は合計7日に短縮され、入国後3日目に受ける検査が陰性であれば4日目以降から7日目までは自宅又は自分で確保したホテル等において自主隔離という流れになるとのこと)

(※再追記:2月中旬より、入国後の宿泊施設での待機期間が3日間から6日間に延長されたとのこと)

(※再々追記:3/1より、他国同様日本入国時の隔離期間が最短で3日に。詳細は厚生労働省サイト https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00342.html をご参照ください。ウズベキスタンはこのページ内「検疫所の宿泊施設での待機対象となっている国・地域」に該当)

(※再々々追記:3/10より、入国後の宿泊施設での3日間隔離が不要に。またワクチン3回接種者は自主隔離も不要になりました。詳細は厚生労働省サイト https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2022C024.htmlをご参照ください。)

なおウズベキスタン入国時、日本入国時とも最終滞在国や経由国により措置が変わる場合があり、また入国措置は流動的で予告なく変更される可能性があるため、実際に渡航を予定している方は必ずご自身で最新情報をご確認ください。


また国内の措置としては、ショッピングセンターやスーパーマーケットなどの各施設の入口でマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、体温測定などが厳格に監督されるという情報がありますが、現在のところ強制力はなく施設の裁量によるようです。その他一般市民の行動制限などの措置も今のところありません。
しかし、以前感染者が多かった時期には外出・移動禁止やマスク着用強制義務、各施設閉鎖などの強い措置が取られていたことがあり、今後も注意が必要です。
町や市民の様子も以前とほぼ変わらず(ざっと見たマスク着用率が1、2割から2、3割にアップした程度)、誰がいつ新型コロナウイルスに感染してもおかしくない状況であると感じています。そこで先日PCR検査の受検に行ってきたので、その様子をレポートします。

市内各地にPCR検査センターがありますが、今回はアライバザールの駐車場内に設置された、INTERMED INNOVATIONという会社が運営する簡易PCR検査センターで受検しました。ページ最下部にこのセンターの情報を載せましたのでご参照ください。詳しくは後述しますが、日本帰国時に提出が必要な陰性証明書フォーマットはここのセンターでは対応できないのでご注意を。

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検査方法はいたって単純。しかも24時間オープンとのことです。行ってみると想像以上に利用客がいました。
まず登録窓口でパスポートを提出し、電話番号を伝えます。窓口には、

・検査30分前以降に喫煙しないこと
・検査24時間前以降にアルコールを飲まないこと
・検査当日は鼻に軟膏や点鼻薬を服用しないこと

との注意書きがありました。

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このとき渡される紙を持って、今度はすぐ奥の支払い窓口へ。PCR検査は23万スム(2022年1月現在のレートで約2300円)です。その他IgM抗体検査、IgG抗体検査もそれぞれ15万スムで受けられるようです。

日本人からすれば2000円台でPCR検査が受けられるのは格安ですが、最近無料の検査センターも市内各地にできたそうです。ただしそちらはウズベキスタン国民のみ利用可能とのこと。

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その奥が検査場ですが、3つの建物の中に各10部屋ほどの検査室が並んでいます。支払いの際にどの建物に入るか指示され、建物内のスタッフの案内に従って検査室に入ります。そして一瞬で喉の奥と鼻の奥に棒を突っ込まれて終了。唾液と鼻咽頭の混合検査のようです。
センターに入ってから出るまで10分ほどだったでしょうか。まさに迅速な検査でした。

検査の約8時間後に結果が出るといわれたので、そのときに支払いの際渡された紙に載っているQRコードをスマートフォンで読み取ってページにアクセス。するとロシア語と英語で書かれた検査結果証明書が表示されました。結果も簡単に分かってありがたい限りです。
少なくともこのセンターでは、陽性の場合でもこちらから連絡を取らない限りこれ以降の手続きなどをケアしてくれることはありません。無症状や軽症の場合は、このまま自宅療養に入る人が多いと思われます。


なお日本への帰国時は上述の通り所定のフォーマットが必要となり、このような簡易検査センターでは対応ができません。対応に慣れているTashkent International Clinic(URL: https://tashclinic.org/ )やSwiss Lab(URL: https://analizysl.com/ )といった施設で検査を受ける現地邦人が多いとのことです。
しかしとにかく早くコロナ禍が終わって、わずらわしい入国制限やらPCR検査やらを全く気にせず海外旅行できる時が来てほしいですね...。

それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!

■INTERMED INNOVATION Заборный пункт Алайский

住所
Oloy bozori avtostoyankasi, Toshkent
電話番号
+998-78-148-2288, 97-757-8822(いずれもINTERMED INNOVATION本社)
アクセス
地下鉄アミール・ティムール・ヒヨボニ、ユヌス・ラジャビー、アブドゥラ・コディリ各駅から徒歩10分
URL
https://interlab.uz/en (英語)

筆者

ウズベキスタン特派員

伊藤 卓巳

根っからのスタン系大好き人間です。まだまだ知られていないウズベキスタンの魅力や情報を、サマルカンドより愛をこめてお伝えします!

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