24. お得なのは両替?ATM?タシケントのお金調達方法を徹底調査【2022年最新情報】

公開日 : 2022年03月10日
最終更新 :

サローム(こんにちは)!
海外旅行の悩みの種の一つがお金の調達方法ですよね。欧米諸国ではクレジットカード一枚で何でも済ませられることもあるものの、ウズベキスタンでは国外発行のカードが使えないことも多く、旅するには現金が必須。

一昔前までは、ウズベキスタンで現地通貨スムをゲットするには、それはそれは骨が折れるものでした。私が最初にこの国を訪れた12年前は、ATMではキャッシングもできず国際キャッシュカードも使えない、公定レートと闇レートとの差が大きくバザールにたむろする胡散臭い両替人と交渉しなければならない、当時の最高額紙幣は日本円にすると数十円足らずの1000スム紙幣で、ちょっと高い買い物をするときはカバンから札束を引っ張り出していちいち数えなければならない......と、お金の面では観光客にとって世界屈指のハードモードの国でした。当時のバックパッカーの間では、札束(といっても日本円で数千円ほどですが)をばらまいて写真を撮ったりする富豪ごっこが流行ったものです(笑)

今はレートがほぼ統一され空港の両替所でも町なかの銀行でもレートがほぼ同じで、紙幣も10万スム札(2022年3月現在のレートで約1000円)まであり、昔の両替の苦労を知る旅行者にとっては違う国かと思うほど制度が改善されました。(※2022年12月追記:この国最高額紙幣となる20万スム札も新しく発行されました)

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10年前にサマルカンドで撮った写真。うろ覚えですが、この札束で100ドルほどだったような......。

とはいえそれでも旅先での現金の調達には心配がつきもの。それではタシケントでの両替やATM事情を解説いたします。

まずは両替について。旅行者の両替は、到着時に空港内の両替所で行うか、観光の合間に町なかの銀行に立ち寄って行うことになります。どちらもレートはほぼ変わりません。バザールで両替人からダラー、チェンジ?と声をかけられることもありますが、今は闇両替は百害あって一理なしなので絶対に応じないようにしましょう。(闇レートがなくなったのに彼らと取引する人っているんだろうか......)

空港内の両替所では日本円も取り扱っていますが、場合によっては断られる可能性もあるためあらかじめ日本で米ドルを用意して持参するのがよいでしょう。町なかの銀行では原則米ドルからの両替となります。現地通貨スムが余らないよう、こまめに両替されることをおすすめします。
(※2022年12月追記:日本円の両替に対応する銀行が最近タシケントに増えてきたようで、特にNBU(ウズベキスタン国立銀行)の各支店であればおそらく確実に両替可能。ただしレートは悪く、二重両替になっても円→ドル→スムと換えた方が断然お得のようです。)


町なかの銀行は基本的にどこでも両替を行っています。特にタシケントには銀行が多数あり、GoogleマップなどでBankと検索すればすぐに見つかるでしょう。銀行に入ると受付があり、Вы можете обменять?(ヴィー・モージェチェ・アブメニャーチ?:両替できますか?)と言って番号札をもらいます。呼ばれた窓口で両替したい額の米ドル札を渡し、出されたレシートにパスポートと同じサインを書くとお金をもらって両替完了。なお最近登場した20万スム札で渡されることが度々ありますが、高額紙幣で使いづらいためМелочи нет?(メーラチ・ニェット?:細かいお金はありませんか?)と言って少額紙幣に替えてもらいましょう。
だいたいどの銀行も平日朝から夕方までの営業で、ランチ休憩を設けている銀行が多いため、お昼時はご注意。また時間帯によっては非常に混雑することもあります。

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たいてい銀行の店頭か窓口横に今日のレートが書かれています

というわけで平日なら銀行に行くだけで簡単に両替できるのですが、土日や祝祭日に急に両替が必要になった場合は......?実は町角のATMの一部は両替機を兼ねているものがあり、ドル札を入れるとスム札が出てくるハイテク機能がついているのです。

中でも町の至るところにあるIpak Yuli Bank(イパック・ユーリ・バンク:シルクロード銀行の意味)のATMはほぼ全て両替機能つきで、利用価値がとても高いのです。銀行ホームページに国内のATM一覧地図が載っているのでご参考に。2022年3月現在の情報で、タシケント空港内やタシケント駅のチケットセンター内、日本人ツアー客がよく利用するウズベキスタンホテル内にもあるようです。→https://umobile.ipakyulibank.uz:81/infokiosk/dashboard/map(このサイト内で選択肢から"Банкомат"を選択)

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グリーンカラーにモスクのドームのようなロゴが目印

Ipak Yuli BankのATMでの両替操作方法を画像で解説したので、こちらもご参照ください。

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ATMでのキャッシングまたは国際キャッシュカードでの引き出しはどうでしょうか。こちらも簡単で、MastercardやVisaのロゴが描かれているATMはそれぞれのブランドのカードが対応可能。私もよくVisaブランドの国際キャッシュカードで現金を引き出しています。たまに作動していないATMに当たることがありますが、幸いカードが吸い込まれて出てこなくなったことは一回もありません。

ATM利用の際気になるのが手数料。先日タシケントの町中を駆け回って調査した結果、最安手数料のATMは上記Ipak Yuli Bankで0.5%(別途日本側のカード会社や銀行が設定した手数料が発生)。そう、Ipak Yuli Bankは両替も現金引き出しも使いやすい、旅行者にとって最強の銀行なのです。

ただ同じIpak Yuli Bankでも1.5%の手数料を取られてしまうATMもあります。下記写真のうち、右側のMastercardとVisaのロゴが描かれているATMは0.5%の手数料で済みました(ATM上では手数料がかかるとの表示は無し)が、左側のATMの手数料は1.5%。1.5%の手数料がかかるATMは、操作の最後で手数料がかかる旨表示されるので見逃さないようにしましょう。

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また0.5%の手数料のATMは、引き出し上限金額が90万スム(2022年3月現在のレートで約9000円)となります。短期旅行者にとっては特に問題ないかと思いますが、長期滞在者や駐在員にとっては少し不便かもしれません。
(※追記:2022年4月現在、Ipak Yuli BankのATMの引き出し上限金額は1000万スムになっています。60万スム以上を引き出す方は、下記画像5.のタイミングで出てくるOther Amountボタンを選択、次の画面でSavingを選択後希望金額を入力してください。)

こちらも操作方法を解説しましたので、下記ご参考にどうぞ。

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他の銀行のATMは、いずれも1%または1.5%の手数料がかかります。いずれの銀行もやはり操作の最後で手数料がかかる旨表示されます。


で、結局一番お得なお金調達方法は?そんな疑問に答えるため、先日ほぼ同時に銀行での両替、ATMでの両替、ATMでの国際キャッシュカードを使った現金引き出しを行ってみました。その結果......。

・銀行(Xalq Bank)での両替:1ドルあたり10645スム
・ATM(Ipak Yuli Bank)での両替:1ドルあたり10500スム
・ATM(Ipak Yuli Bank)での現金引き出し:9934円→90万スム、ドル換算すると1ドルあたり10320スム。日本の銀行側にかかる手数料(自分のカードの場合は2.5%)を除くと1ドルあたり10584スム

......というわけで、銀行での両替がベストという結果に!まずは空港の両替所で米ドルまたは日本円から直接両替をし、その後お金が足りなくなれば平日に町なかの銀行窓口に行って米ドルから両替するという方法がベストかと思われます。ただ日本で米ドルを用意する手間や手数料、銀行での待ち時間を考えると、国際キャッシュカードやキャッシング可能なクレジットカードをお持ちの方はATMで引き出すという選択肢も頭に入れておくといいですね。


旅先でのお金の話は日本にいるときより敏感になってしまうもの。スムーズかつお得に現金をゲットして、充実した旅にしてくださいね。

それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!

筆者

ウズベキスタン特派員

伊藤 卓巳

根っからのスタン系大好き人間です。まだまだ知られていないウズベキスタンの魅力や情報を、サマルカンドより愛をこめてお伝えします!

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