【ジョージア】夏のヘヴスレティ①~危険道でシャティリ村まで
6月中旬辺りから、トビリシでは30℃台後半に届くような暑い日が出てきました。
こういう時期になると、またカフカスの山へ行きたいという気持ちが出てきます。
今回、まだ行ったことがないヘヴスレティ地区へ行ってみようと思いました。
↑シャティリ行きのマルシュルートカ(熊十字峠にて)。
ジョージアの北東部に位置するヘヴスレティ地区の拠点となるのはシャティリという村。
トビリシからシャティリ村へ向かうマルシュルートカ(乗り合いヴァン、以下マルシュ)はディドゥベ・ターミナルから夏季に週2便出ています。
ターミナルの奥まった箇所にあるチケット売場でチケットを購入します。
↑チケット売場はこの奥。
↑チケット売場。
空席が目立つまま出発したマルシュ。
カズベギに向かう際におなじみのアナヌリ教会へのルートを進みます。
しかし、アナヌリ手前のチンティという村の付近で右折。
脇道に入っていきます。
↑ヘヴスレティ・ルートの危険道(熊十字峠付近)。
私は2020年の秋、断崖絶壁のデスロードでトゥシェティ地区へ向かいました。
山脈を隔ててトゥシェティ地区と隣り合うヘヴスレティ地区。
今回のルートも、急斜面を通る危険道です。
↑昨年事故があったビソ村付近の道。
しかも、こちらのルートでは昨年、実際に事故が起きています。
2020年8月23日、このヘヴスレティ・ルートのビソという村の付近でマルシュが谷に転落。
17名の命が奪われました。
↑ビソ村付近の道、要所にはガードレールが。
脇道へ入ったマルシュは、しばらくはジンヴァリ貯水池を横目に走ります。
未舗装の道が混ざってくるにしたがって、危険道を行くのだという覚悟のような気持ちが生まれてきます。
しかし、しばらくは傾斜のゆるい道を走るマルシュ。
そのビソ村の手前で道が東側に折れる辺りから、急斜面が出てきます。
↑峠道で姿を現すカフカスの連峰。
ビソ村を越えたマルシュは、このルートの最高地点である熊十字峠を目指します。
峠の手前、つづら折りの坂道になる辺りで、サイドウィンドウに姿を現すカフカスの連峰。
また山に戻ってきたという感慨が生まれます。
↑熊十字峠。
標高2689mの熊十字峠で短い休憩。
長袖が一枚必要なくらいの気温です。
しかし、「熊十字峠」とはよい名前を付けたものだと感じます。
熊という自然の脅威の象徴と、十字架という救いの象徴が交わる場所。
入山を歓迎されながらも、同時に気を引き締めるように戒められている気がします。
↑熊十字峠。
熊十字峠を越え、坂を下ったマルシュは、悪路でスピードを落としながら渓谷を走ります。
トビリシを出発して約5時間、シャティリ村の中心部に到着しました。
↑シャティリ村。
危険道ということで覚悟していましたが、思ったほどの危険は感じませんでした。
あるいは昨年の事故以来、急遽ガードレール(落下防止柵)が増設されたのかもしれません。
ほぼ全域にガードレールが設けられており、デスロードといった雰囲気ではありませんでした。
↑危険箇所にはこのようなガードレールが。
【マルシュ情報】
トビリシ→シャティリ村
・日時: 水/土 9:00 メトロ・ディドゥベ駅前ターミナル発
・運賃: 25ラリ(チケット売場でチケットを購入)
シャティリ村→トビリシ
・日時: 木/日 12:00 シャティリ村中心部発(後の記事で詳しく説明します)
・運賃: 25ラリ(降車時に支払い)
※1ラリ≒35.2円(2021年7月7日現在)
※2021年の運行は6月から。
その他の最新情報は、ディドゥベ・ターミナルのチケット売場に英語を含む案内が貼ってあります。
↑ルート途中、コルシャという村の商店を越えると、先には商店はありません。
↑ディドゥベ・ターミナルのチケット売場の案内。
【必要な持ち物】
・飲料水を入れる大型ペットボトル 1~2本
・日射病/熱射病対策、日焼け止めクリーム
・個人的に必要な食糧や物品
・パスポート
・長袖の上着 1着
※ヘヴスレティ地区には商店がないので、必要なものは持参する必要があります。
※アルドティ村へ行く場合はパスポートが必要になります。
※虫除け対策も必要かもしれません。
【ジョージア語の表記と発音】
・シャティリ(შატილი/shat'ili)
・熊十字峠(დათვისჯვრის უღელტეხილი/datvisjvris ughelt'ekhili)
↑ディドゥベ・ターミナルはメトロ駅の西側、チケット売場は奥まったところです。
↑熊十字峠。
↑シャティリ村。
筆者
ジョージア特派員
fujinee
ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。
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