【東京の花便り】閑静な梅の名所「池上梅園」
東京ではあたたかな春の陽気となった2月最後の週末。
東京の梅の名所「池上梅園」へ足を運びました。
先日紹介した湯島天神はとても賑わいのある場所でしたが、池上梅園は静かで落ち着いており、梅の花をゆっくり鑑賞したい方におすすめの場所です。
今回は、そんな池上梅園散策の様子を紹介します。
都心の閑静な梅の名所「池上梅園」
池上梅園は、その名のとおり池上にある梅の庭園。
緩やかな丘陵斜面を利用した静かで趣のある庭園で、2月上旬から3月上旬にかけて30種類以上の梅を楽しむことができ、都内でも指折りの梅の名所となっています。
こちらの庭園は、今の敷地の北半分が、戦前まで日本画家の伊東深水氏の自宅兼アトリエでした。
しかし、残念ながら戦災により焼失。戦後は築地の料亭経営者小倉氏が南半分を拡張し、別邸として使用していました。小倉氏の没後は、庭園として残すことを条件に東京都へ譲渡され、昭和53年から大田区の管理する庭園となりました。
以来、紅梅を中心に植林・拡張が進められ、今の見事な梅の庭園となったそうです。
(参考:池上梅園パンフレット)
池上梅園には、「清月庵」や「聴雨庵」といった茶室や鯉の泳ぐ池、水琴窟などもあり、風情ある日本庭園の景色も楽しむことができます。
冬の間は雪吊をされた松も見ることができ、冬の風情を味わえます。
池上梅園への行き方
池上梅園は、以前このブログでも紹介した池上本門寺のすぐ近くにあります。
アクセスは、都営浅草線「西馬込駅」下車 徒歩10分、東急池上線「池上駅」下車 徒歩20分。
最寄り駅からは少々歩かなければいけませんが、池上本門寺や商店街を見てまわりながら歩けば楽しく歩けると思います。
お寺の境内に緑も多く、喧騒から外れたエリアだからか、この辺りでは梅の木にメジロが止まっている姿も時折見かけ、都心とは思えない花札のような光景を楽しんでいるとあっという間です。
また、庭園前には無料の駐輪場も整備されているので、自転車で行くことも可能です。
写真は2月上旬のまだ人が少ない時期に撮影したものですが、見頃の時期に訪問したときは満車でした。
見頃を迎えた梅を堪能
こちらが受付。休憩所も併設されています。
まずは入り口で検温、消毒をしてから、入園料を払います。
入園料は、大人(16歳以上~65歳未満)が100円、子供(6歳以上~16歳未満)が20円と、かなり良心的なお値段です。
また、庭園内にはスロープが設置されているので、車いすやベビーカーでも回ることが可能です。
庭園のマップ。
丘陵部分の周囲をぐるりと回るようにして、鑑賞ルートが設けられています。
まずは見晴らし台へ。
全体的に咲き具合は六分咲きくらいで、見頃を迎えています。
そばに寄ると、マスク越しでも梅の香りが鼻腔をくすぐります。
見晴らし台からは、庭園とその周辺を見渡すことができます。
紅白の梅が斜面一面に咲き乱れる様子は、本当に見事。
続いて庭園エリアへ。
こちらの庭園エリアに、先ほども紹介した茶室や池、水琴窟があります。
このエリアにもそこかしこに梅が植えられているので、日本庭園の景色と梅の両方を堪能することができ、斜面の梅とはまた違った良さがあります。
近くで見てみると、本当にたくさんの種類の梅があることにも驚かされます。
池上梅園は、梅の季節限定ということはなく、1年を通して開いています。
やはり梅の時期が一番おすすめですが、ツツジをはじめとする四季折々の花を楽しむことができるそうです。
週末のお出かけ先候補にぜひ入れてみてください。
■池上梅園
・住所: 東京都大田区池上2丁目2−13
・営業時間: 9時~16時30分(入園は16時まで)
・休園日: 月曜、年末年始(※2、3月は休園日はなし)
筆者
東京特派員
あお
東京らしい話題の場所からささやかな日常の風景まで、在住者目線で東京の姿をお届けしていきます。
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