東日本大震災支援のためのチャリティーイベント

トロントでは東日本大震災の直後からチャリティーイベントが続々行われています。日本から遠く離れていても、故郷を思う気持ちは同じ。トロントの日系web新聞e-nikka（日加タイムス）の取材で、トロントをはじめナイアガラやキングストンなど近郊都市で行われたイベントに行っています。これらイベントは震災の一報が入った直後からあちこちで計画されて、準備が整いはじめたのが3月下旬。従って4月に入って毎週のようにイベントが行われ始めました。こうしたチャリティーイベントの取材の過程で分かったことですが、主催者のどなたにきっかけをお伺いして皆さん話されるのが「私たちに何かできることはないだろうか」という素朴な故郷への思いでした。

上の写真は、3月29日にトロント在住の若手アーティスト達が集まって行ったチャリティーイベント「明日 Ashita: Artists forJapan」。ステージでは地元に家族が住むメンバーによって被災状況がスライドで報告されたり、参加したアーティスト達が思い思いの表現で、被災地にメッセージを発信していました。（取材記事はこちらからどうぞ）

下の写真は4月1日にカナダと日本の文化交流プログラムで日本に滞在していたカナダ人の方々が中心にとなって行われた「Japan Benefit Party」。（記事のリンクはこちらから）ダウンタウンのカフェを借り切った会場には、実際に東北地方に英語教師として数年滞在していた参加者も多く、友人を気遣う思いが強く伝わってきました。

下の写真は、観光地として世界的に有名なナイアガラで行われた「Japan Disaster Relief Fundraiser」の様子。地元有志の方々が発起人になり計画が発表されると、地元メディアをはじめ数々の企業も参加。大変大きなイベントになりました。会場となった日本レストラン「Suisha Gardens」には多くの方々が集まり、連邦議員やナイアガラの市長さんまで登場。今回の震災に対するカナディアンの方々の関心の高さが浮き彫りになったイベントでした。（取材記事のリンクはこちらからどうぞ）

トロントから車で約３時間のところにあるキングストン。「サウザンアイランド」のある観光地としても有名ですが、ここでも４月16日にチャリティーイベントが行われました。（取材記事はこちらからどうぞ）当日は時折激しい雨が降る中、現地に着くとすでに大勢の人で会場が埋め尽くされていました。お話をお伺いすると、最初は家の庭でガレージセールをしようという話から始まったそうで、それが口コミで広がって規模が大きくなり、日本と関係のある教会の牧師さんが快く会場を提供してくれたために実現にこぎつけることができたとの事。会場には日本人の方々はもとより、現地のカナディアンの方々が大勢集まっていました。主婦の方々のてづくりイベントだったために色々なご苦労もあったようですが、「何かのお役に立てれば」という気持ちが皆の力が一つになる原動力だったようです。

トロント近郊ということでは、４月９日にトロントから約30分ほどのオークビルという場所で行われたイベント「HOPE - Oakville for Japan」 をご紹介します。（取材記事はこちらからどうぞ）ビジネスオフィスを開放してもらって行われたイベントは、ベークセール（手作りクッキーやマフィンなどを販売）や本格的な日本茶が振る舞われたり、日本ならではのお寿司や手作り品（折り鶴やアクセサリーなど）のチャリティー販売、太鼓やジャズの演奏も行われていました。

特に印象に残ったのは、このイベントに参加したエミリアーノ君。書道の先生に教えてもらって、いくつかある言葉の中から下の写真の言葉を選び、書いてくれました。

復興へと向かう東北地方の皆さんに、本当に必要な助けが得られることを祈りつつ、ふるさとへ思いをはせるトロントの人々の思いが届きますように。（続編に続く）