No.25 繊維の町ルーベのアウトレットでお買い物!
業種や場所にもよりますが、フランスでは、基本的に、日曜は大抵のお店が閉まっています。
週日買い物に行く時間のない人々が、みな買出しに繰り出すため、土曜はどこも人だらけ。こんな時「日曜も営業してくれれば、こんなに混むこともないのになぁ」と思わずにはいられません。
しかし、普段は日曜祝日の営業が禁止されている業種も、一年のうち何度かは日曜祝日の営業を許されています。大抵は、セールなどの時期。クリスマスを控えた年末も大切な売り出しの時期です。12月ともなれば、日曜も開いているお店がどんどん増えて、「ああ、年末だ」と"ゆく年来る年"の気分になるわけです。
ルーベ市内1905年の建築
さて、フランスの北リールとトゥルコアンの間に位置するルーベは、ノール・パドカレー地方で第二の人口を誇る町です。No.14フランス人のお気に入り:ラピシーヌ工芸美術館へ行こう!でも触れましたが、ルーベは19世紀初頭の産業革命以降、経済的に大いなる飛躍を遂げ、繊維産業では、ヨーロッパ第一の都市に数えられました。
実際、1889年のパリ万国博覧会には、ルーベからは八社が出展。その後1911年には、ルーベで国際博覧会を開くまでに発展し、別名「フランスのマンチェスター」あるいは「1000本の煙突の町」とも呼ばれていたのです。
今でも健在なLes 3 Suisses(レ・トロワ・スイス)やLa Redoute(ラ・ルドゥート)などフランスの主だった衣料通信販売会社はルーベで設立されましたし、Camaïeu(カマイユ)の本社もルーベにあります。
ルーベにはいろいろな側面がありますが、この繊維の町として名を成した点に触れずには、この町を語ることはできません。
布織り機
相次ぐ戦争とドイツ占領時代、世界恐慌、その後1931-32年の大規模なストなどを経て、今ではかつての経済的栄光は見る影もありません。それでも、現在も残る工場跡、繊維産業で成功した富裕層による建築物、豊富な資料、テキスタイル関係の専門学校など、その面影はそこここに辿ることができます。
ENSAIT(繊維工芸高等国立学校)の校舎(1889年築)
1984年に創設されたユジーヌ(USINE)は、そういう工場跡の一つを利用したアウトレットモールです。ユジーヌ(USINE)というのは、フランス語で工場のことを意味します。実際に繊維産業に携わってきた、いわば歴史的な場所に、80以上のブティックが並び、さまざまなブランドの婦人紳士服、子供服、靴、インテリア製品、スポーツ用品が市場より安い価格で販売されています。いわゆる訳あり品や、ワンシーズン前の商品が主ですが、魅力的なメーカー勢揃いとあって、人気は高く、いつも大変賑わっています。
《住所》222, Av. Alfred Motte, Roubaix
《行き方》
・リール駅より地下鉄2番線CH DRON行きで、Epeule Montesquieu下車。そこからバスCIT5(Roubaix Fraternité行き)に乗り、Les Hauts Champs下車。
・リール駅より地下鉄2番線CH DRON行きで、Roubaix Eurotéléport下車。そこからバスL4(Villeneuve d'Ascq Hôtel de ville行き)に乗り、Les Hauts Champs下車。
このユジーヌの兄弟分が、同じくRoubaixにあるマッカーサーグレン・デザイナー・アウトレット(Mc Arthurglen)。
《住所》44 mail de Lannoy, Roubaix
《行き方》
・リール駅より地下鉄2番線CH DRON行きで、Roubaix Eurotéléport下車すぐ。
・リール駅よりRoubaix行きトラム、Roubaix Eurotéléport下車すぐ。
こちらは、小さなアウトレット村という様相で、通りの両側に75以上の店が並んでいます。ユジーヌよりも少し高級なブランド品が多いようですが、やはり人気は高く、ベルギーから買い物に来ている人もよく見かけます。
トラムRoubaix Eurotéléport駅
ユジーヌもマッカーサーグレンも普段の営業時間は月曜から土曜の10時から19時。
ですが、冒頭に書いたように、これから年末にかけては、日曜祝日も開いている日が多くなります。
具体的には、まず、今週末の11月1日と2日(フランスでは11月1日は祝日)。
また同じく祝日である11月11日も営業。12月も、14日と21日の日曜が営業予定になっています。
これから年末にかけて、フランス北部で日曜日時間を持て余すことがあったら、是非アウトレットでお買い物を楽しんでみてください。セールも始まり、更にお得なお買い物ができるはず。
人混みを避けたい向きには、午前中がお薦めです。期待以上のお値打ち品が見つかるかもしれませんよ。
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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