No.113「世紀の大潮」が「日蝕」とともにやってくる理由(3/19-21)
いよいよ今週終わり(3月19-21日)に「世紀の大潮」がやってきます!No.58やNo.99でも触れましたが、春分の日、3月21日のモン・サン・ミッシェルやサン・マロでは、満潮時と干潮時の海の高低差が、14-15メートルになる見込み。14-15メートルでぴんと来ない方、建物4階の高さと聞くと、さすがにぎょっとしませんか?
どこまでも歩いていけそうな干潮時のモン・サン・ミシェル周辺
潮の満ち引きは、太陽と月の引力によって起こるものですが、今年なぜこの時期、大潮なのかは、下の3つに大きく関係しています。
1. 春分の日は、秋分の日と同じく、地球がその傾きの側面を太陽に向ける時期です。言い換えれば、太陽が、赤道の上を通ることになります。毎年この時期(3月と9月)は、実は、他の時期よりも潮が高いのです。
2. 今年3月20日に、月は新月となり、地球、太陽と一直線に並びます。この「惑星直列」により、引力(地球の引力ではなく月と太陽の引力です!)がより強くなります。
3. しかも、今年3月19日には、月は、その軌道上で、もっとも地球に近い位置を通ります。
そうして、2にある「惑星直列」によって、3月20日金曜日には、日蝕が起こります!アイスランドやグリーンランドでは皆既日蝕となるようですが、フランスでは部分日蝕。それでも、ここ、フランス・ノール県では、太陽の80パーセントが隠れる大きな日蝕となります。
日蝕が観測できる時間は、朝9時25分から11時43分。10時32分がピークの予定。お天気が良ければ、きっとかなり暗く感じることでしょう。
日蝕
くれぐれも肉眼や普通のサングラスで日蝕観察をしないように、お気をつけください。
また、大潮観測を計画の方も、ご注意ください。海沿いは浸水のおそれがあるので、悪天候の場合は特に注意が必要です。危ないと思ったら、迷わず海から離れましょう。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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