No.129箪笥の奥に眠る1フランの出番!カランバールを買いましょう。

公開日 : 2015年04月05日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

 フランスにユーロが導入されたのは、2002年1月1日のこと。では、それ以前に使われていたフランスフランはどこに行ったのか?

 フランス銀行が、フランスフラン硬貨をユーロに両替してくれたのは、2005年2月17日まで。お札はもう少し長く両替できましたが、これも、2012年2月17日をもって受付終了。以来、フランスフラン紙幣は両替不能な紙くずとなり果てました。

 しかしながら、世界中に散らばり、そのままユーロへ両替されずに終わってしまった紙幣と硬貨は40億フランに及ぶと見積もられています。

 その忘れられた「コイン」で、1か月間自社製品を買えることにしよう!と決めたのが、No.111でご紹介したCarambarカランバール社。

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 実は、この発表は4月1日にされたのですが、ジョークに長けた同社(No.111参照)のこと、もしかしてまたエイプリルフール?と、用心しておりました。どうやら、本当のことらしいと判明しましたので、こうしてご紹介する次第です。

 『1フランのジョーク』と名付けられたこのオペレーション。4月1日から30日まで一か月続きます。

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 プロモーションヴィデオは下の通り。なかなかいい作りです。

 『1フランのジョーク』に参加するパン屋へ行けば、1フランコインでカランバールが一本買えるというもの。参加しているパン屋は、こちらで検索できます。

 ここ、ノール県では、リール市のSpecq Bertrand(住所145, rue de Paris)で買うことができます。

 近くに店がない人は、1フラン硬貨を持って撮った写真をこちらから投稿すれば、カランバールを一本送ってくれます。

 一か月で集められたフランスフランは、病気の子供たちを和ませる団体「笑いの医者」に寄付されます。「笑いの医者」は、100人ほどの道化師でなる団体で、20年前から、全国の病院に入院中の子供たちに笑いを届ける訪問を年72000回も行っています。

 集まった硬貨のうち、状態の良いものは、収集家市場に回され、そうでないものは溶かされ、金属として新たな人生を歩むのだとか。

 1フランでカランバールを食べ、病気の子供たちにも笑顔を贈れるなんて、素敵な企画ですね!

(冠ゆき)

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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