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フランス/トゥルコアン特派員ブログ 冠ゆき

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2015年6月 9日

No.174ガロ・ロマン~中世の雰囲気の残る町Laon(ラン)で聞く「左手のための協奏曲」


No.174ガロ・ロマン~中世の雰囲気の残る町Laon(ラン)で聞く「左手のための協奏曲」

 フランスには今のところ22の地方があり(2016年には合併、分割により13になる予定。詳しくはNo.59No.130 をご覧ください)、最北端にあるのが、わがノール・パドカレー地方です。

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フランス北端地図

 そのすぐ南にあるのが、ピカルディ地方。ピカルディ地方は3つの県で構成されています。アミアンのあるソンム県、更にパリに近い南のオワーズ県、その2県の東に縦長いエーヌ県。エーヌ県の更に東側は、ベルギーと国境を接するアルデンヌ県や、シャンパンで有名なマルヌ県と県境を接しています。


 このエーヌ県の県庁所在地は、Laon(ラン)。知る人ぞ知る古い町で、中世はもとより、西暦の始まる前ガロ・ロマン時代からの形跡が、いまだにあちこちに見られます。

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 小高い土地の上に中世の城壁に囲まれてしがみつくように建つランの歴史区域は、現在「上の町」と呼ばれ、平野に広がる新しい町は「下の町」と呼ばれます。


 このラン歴史地区には、複数の見所がありますが、最も重要なのは、そのカテドラル(大聖堂)でしょう。

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 パリのノートルダム寺院よりも古く、1155-1235年にかけて建てられた初期ゴシック形式のもので、非常に美しい状態で保存されています。中の宝物や、いわくあるイコン、彩飾の施された壁などもそうですが、外の彫刻も一見の価値のある素晴らしさです。


 「上の町」は小高い土地にあるため、このカテドラルの高い塔は、リールからランスの方向へ伸びる高速道路A26線からも望むことができます。


 さて、このカテドラルで、来週金曜(6/12)ピカルディー・オーケストラのコンサートが予定されています。

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曲目は、


1.シュトラウスのDance of the Seven Veils。聖書でサロメが踊ったとされる曲です。
2.ブリッテンのピアノ(左手)とオーケストラのための協奏曲Op.21
3.ベルリオーズの幻想交響曲op.14


 時間は20時半から。料金は16.5ユーロ


 ちなみに、ピアニストはAlexander Paley(アレクサンダー・パレイ)。


 ここで、注目してもらいたいのが、曲目の2です。


 そう、これは、左手だけで弾くようにできている曲なのです。


 実は、左手のための曲と言うのは、珍しいものではありません。有名なところでは、プロコフィエフも書いていますし、ラヴェルにも左手のためのピアノコンツェルトという作品があります。


 これは、戦争のときに右手を失くしたピアニストのために作られた曲たちです。
オーストリア生まれのピアニスト、ポール・ウィトゲンシュタインの名前を耳にされた方も多いことでしょう。彼は第一次世界大戦で右手を負傷しました。


 奇しくも、ランのすぐ側には、ダム街道(Chemin des Dames) が走っています。ダム街道は、第一次世界大戦の戦場となった地域を縫っており、多くの軍人墓地がそこここに見られる場所です。


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 「左手のための協奏曲」を弾くのに適した場所ともいえるでしょう。


 同じ内容の演奏は、前日、11日に隣のソンム県、アミアンの大聖堂でも演奏される予定です。


 詳しくは、こちらのサイト をご覧ください。


 ランへは、パリ北駅から、一時間半弱。普通料金で24.1ユーロ


 駅から旧市街までは、POMA と呼ばれるケーブルカーが出ていて、簡単に移動できるようになっています。片道1.1ユーロ。同じ日のうちであれば、往復1.2ユーロ

【追記】
Laon(ラン)の2015年夏の観光イベントについては、地球の歩き方いさら にまとめましたので、どうぞご覧ください。特に、大聖堂をスクリーンとしたプロジェクション・マッピングがお薦めです。


(冠ゆき)

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    トゥルコアン特派員
    冠ゆき
    山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド、イタリア、中国の生活を経た後、2013年フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40ヵ国。6ヵ国語を解する能力と多様な文化に身をおいてきた経験を活かし、柔軟かつ相対的視点から、フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介中。
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