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フランス/トゥルコアン特派員ブログ 冠ゆき

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2015年8月 7日

No.211ルーマニアの道路事情とドライブ旅行注意点


No.211ルーマニアの道路事情とドライブ旅行注意点

 ルーマニアを廻っていて感じる印象のひとつは、20年以上前のポーランドに似ているということです。


 理由は色々ありますが、一番には、「馬の牽く台車」の存在。


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 この国の地方では、一家の主要な移動手段が「馬牽き台車」という家庭も少なくないようで、すれ違うのはそればかりという村も見かけます。


 よく見れば、馬牽き台車は、多くの状況で使える、なかなか便利な移動+運搬手段のようです。例えば、畑にそのまま入って行き、収穫したものを積むこともできれば、一張羅を着た大勢の家族を教会へ運ぶこともでき、また土地を掘り起こして不要となった土を積み上げることもできます。自家用車というより、ピックアップトラックの感覚なのかもしれません。

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 ルーマニアの道を運転するのに、まず気をつけなければならないのは、この馬牽き台車です。


 というのも、普通車が走るのも、トラックが走るのも、馬牽き台車が通るのも、トラクターが通るのも、すべて同じ道だからです。

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 ここで少し大まかにルーマニアの道路事情を説明しておくと、

 片手で足りるほどのわずかな路線を除き、ルーマニア国内には、高速道路がありません。車での移動はもっぱら国道など公道を走ることになりますが、この国道は、ほとんどの場合片道一車線です。首都ブカレストのような大きな都市以外には、環状線もなく、町中を貫いて走ることになります。


 ルーマニアの制限速度は、大まかにいえば、町中が50km/h。町の外が100km/h。


 郊外に出て、いい気持ちで100km/h近くで飛ばしていて、緩くカーブしたところを馬牽き台車が走っていて、あわてて急ブレーキ!という状況は、ルーマニアをドライブすれば、必ず経験することのひとつでしょう。

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こんなカーブを曲がったところに馬車がいることも...


 まっすぐの道でも、対向車の絶えない片道一車線では、なかなか追い抜けませんし、馬の速度はあまり経験がなく、うまく計れないものですから、距離感を誤らないように気をつける必要があります。


 その次に難しいのは、町中での歩行者

 ルーマニアには信号のない横断歩道がよくあり、絶対的に歩行者優先です。このあたりは、気持ちのいいほどで、一人でも横断歩道の前に立つ人がいれば、どんなに混んでいても、車は必ず止まります。


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信号のない横断歩道


 そのため、中には、確認もろくにせずに横断を始める人がいたりするので、運転する側は、細心の注意を払う必要があります。

 特に、ロータリーを出て、加速気味のところにある信号のない横断歩道は曲者です。


 ロータリーの話ついでですが、ロータリー自体、私は日本では運転した覚えがないのですが、国外、特にヨーロッパでは良く見かけるものです。基本、ロータリーの中にいる車が優先、というのは万国共通。


 ただ、ブカレストのロータリーは、どういうわけか、ロータリーなのに信号がついているところが多く、気をつけないと、信号を見忘れそうになるので注意が必要です。この点、ポーランドのワルシャワのロータリーと全く同じで、なんだか懐かしくなりました。


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信号つきポーランド・ワルシャワのロータリー

 さて、ルーマニアをドライブするにあたり、気をつけないといけない重要なこと。もうひとつ挙げるとすれば、旅の計画です。


 先ほど、制限速度は、大抵の場合、郊外なら100km/hで町中なら50km/hと書きました。では、140km移動するのには何時間かかるか?


 答えは、早くても2時間半-3時間、というもの。

 というのも、どの道も町中を貫くため、郊外ばかりを走ることは不可能で、50km/hと100km/hの道を、細かく交互に切り替えなくてはならないのです。しかも、その間には、トラクターや馬牽き台車の後ろをついて走る時間も勘定にいれなければなりません。


 また、道路は補修が進んではいますが、かなり傷んだ状態のものも多く、穴だらけの道などは、制限時速の速さでは到底進めません。

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この道、制限速度90km/hですが、せいぜい40km/hでしか走れません


 工事中の道も多く、その前後は、かならず渋滞となります。


 舗装されているのはメインロードだけという村も多く、したがって、中級クラスの町でも、抜け道はない場合がほとんど。


 そういう状況ですから、一日の移動距離は、おのずと限られたものになります。


 ドライブ旅行予定の方は、そのような渋滞時間なども考慮して、かなり余裕を持った計画を立てることをお薦めします。

 また、車種はできれば四駆か、そうでなくても、ある程度、車高のある車がお薦めです。というのも、雨が降るといきなり道が川になってしまうのを何度か目にしましたので。

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ものの15分の雨で川と化した道


 GPSも借りられるなら借りましょう。走っていると、制限速度はめまぐるしく変わりますので、GPSで確認できると便利です。


 色々書きましたが、ルーマニアで運転しやすい点もあります。それは、ルーマニア人は比較的我慢強く、クラクションをほとんど鳴らさないということ。こちらの速度が遅ければ、黙って追い抜いていくだけで、煽るような運転をする人はほとんどいません。もちろん人にもよるでしょうが、全体的にはポーランドよりもずっと運転しやすいように思います。


 車で廻れば、ルーマニアの地方の魅力に触れる機会はずっと増えるでしょう。

 そんな機会がある方の参考になれば幸いです。


(冠ゆき)

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    冠ゆき
    山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド、イタリア、中国の生活を経た後、2013年フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40ヵ国。6ヵ国語を解する能力と多様な文化に身をおいてきた経験を活かし、柔軟かつ相対的視点から、フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介中。
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