No.214ルーマニア:道路わきのお店たち

公開日 : 2015年08月13日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

 フランスの町や村の中心は、大抵、教会か広場か町役場で、時にはそれらがすべて、ほぼ固まった場所に建てられていることもあります。

 町と町を結ぶ道路は、多くの場合、町の中心を通らず、町の脇を通っていきます。

スペインやイタリアも町と道の関係は、同じようになっていたと記憶しています。

ですから、普通は大型トラックが町中を通ることはありません。

 ところが、No.211にもちらりと書きましたが、ルーマニアでは、多くの場合、町は、道に添って派生したように見えます。というのも、家や教会、すべての建物が、メインロード(そのままstrada principala(主要道路)と呼ばれる通りがなんと多いことか!)に添って建てられているというケースが非常に多いのです。

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典型的な国道風景

 従って、ウクライナやハンガリーから国境越えしてきたような大型トラックもすべて、途中の町や村のど真ん中を突っ切って走ることになります。

 小さな町や村になると、メインロードに面した家々の後ろにはその家の庭や畑が広がり、メインロード以外には道がないところも多いようです。たまにメインロードから道が伸びていても、舗装されていないものが大多数だったりします。

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わき道は未舗装の場合が多い

 したがって、メインロードに平行して走る道は皆無で、抜け道も存在せず、メインロードが工事中となると、大人しく渋滞に並ぶしかない事態となります。

 ルーマニアに住む人にとっては幸いなことですが、またいたるところにある道路が、工事中なのです。おかげで、「Drum in lucru」(おそらく「道路工事中」と言う意味)という言葉が、最初に覚えたルーマニア語のひとつとなりました。

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 それはともかく、ルーマニアを車で廻っていると、町々によって異なる特産品を、道端で売っているのを良く見かけます。

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 今の季節なら、スイカやメロンだったり、ハチミツだったり、ブラックベリーやラズベリーのような果物だったり。また手作りのクルトゥスカラクスと呼ばれるお菓子(薄っぺらいバウムクーヘンのようなお菓子)や、自家製パンを売っている人が並ぶ町もありました。

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ジャガイモ売りが続く町

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この町では、みな路上でクルトゥスカラクスを焼いていた

 個性的なところでは、手作りの箒と籠が並んでいた町。

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なかなか魅力的な陳列

 きのこを売っている人もいます。

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 これは、自家製のアルコールでしょうか。

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 こういう路上商店が多いところも、15年前のポーランドを思い出させる点です。ワルシャワから東へ向かう路上では、よく瓶に入れた桑の実を売っている人々が並んでいました。

 さて、次の町では何を売っているでしょうか。

(冠ゆき)

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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