No.214ルーマニア:道路わきのお店たち
フランスの町や村の中心は、大抵、教会か広場か町役場で、時にはそれらがすべて、ほぼ固まった場所に建てられていることもあります。
町と町を結ぶ道路は、多くの場合、町の中心を通らず、町の脇を通っていきます。
スペインやイタリアも町と道の関係は、同じようになっていたと記憶しています。
ですから、普通は大型トラックが町中を通ることはありません。
ところが、No.211にもちらりと書きましたが、ルーマニアでは、多くの場合、町は、道に添って派生したように見えます。というのも、家や教会、すべての建物が、メインロード(そのままstrada principala(主要道路)と呼ばれる通りがなんと多いことか!)に添って建てられているというケースが非常に多いのです。
典型的な国道風景
従って、ウクライナやハンガリーから国境越えしてきたような大型トラックもすべて、途中の町や村のど真ん中を突っ切って走ることになります。
小さな町や村になると、メインロードに面した家々の後ろにはその家の庭や畑が広がり、メインロード以外には道がないところも多いようです。たまにメインロードから道が伸びていても、舗装されていないものが大多数だったりします。
わき道は未舗装の場合が多い
したがって、メインロードに平行して走る道は皆無で、抜け道も存在せず、メインロードが工事中となると、大人しく渋滞に並ぶしかない事態となります。
ルーマニアに住む人にとっては幸いなことですが、またいたるところにある道路が、工事中なのです。おかげで、「Drum in lucru」(おそらく「道路工事中」と言う意味)という言葉が、最初に覚えたルーマニア語のひとつとなりました。
それはともかく、ルーマニアを車で廻っていると、町々によって異なる特産品を、道端で売っているのを良く見かけます。
今の季節なら、スイカやメロンだったり、ハチミツだったり、ブラックベリーやラズベリーのような果物だったり。また手作りのクルトゥスカラクスと呼ばれるお菓子(薄っぺらいバウムクーヘンのようなお菓子)や、自家製パンを売っている人が並ぶ町もありました。
ジャガイモ売りが続く町
この町では、みな路上でクルトゥスカラクスを焼いていた
個性的なところでは、手作りの箒と籠が並んでいた町。
なかなか魅力的な陳列
きのこを売っている人もいます。
これは、自家製のアルコールでしょうか。
こういう路上商店が多いところも、15年前のポーランドを思い出させる点です。ワルシャワから東へ向かう路上では、よく瓶に入れた桑の実を売っている人々が並んでいました。
さて、次の町では何を売っているでしょうか。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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