No.293今日は灰の水曜日

公開日 : 2016年02月10日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

今年の復活祭は、3月27日です。そこから逆算して決まるマルディグラが、昨日2月9日でした。今日2月10日は、灰の水曜日と呼ばれ、四旬節(カレム)最初の日です。

四旬節(カレム)は、40日(日曜は数えない)続く「節制の期間」。カトリック教会によれば、4世紀には、四旬節中の食事は一日一回夜のみで、それも肉、卵、乳製品、ワインなしのものだったそうです。

四旬節の間にもいろいろと宗教行事(No.94 No.110 などもご覧ください)がありますが、特に最後の週は、聖週間と呼ばれ、枝の主日(こちらの記事もご参照ください)から、聖木曜日、聖金曜日、聖土曜日、復活祭と続く宗教的に重要な週です。

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リール美術館所蔵、古オランダの「磔」(1500年ごろ)

今日、灰の水曜日にミサに与る信者は、神父によって額に灰で十字を書かれ、「人の子よ、汝は塵である。塵に還ることを忘るなかれ」と声を掛けられます。このあたり、日本の死生観に通じるものがあるようで、個人的に、共感する部分が多くあります。

ちなみに、ロシア正教やギリシア正教などの東方正教会では、用いるカレンダーが異なるため、カトリックの国とは、宗教行事の日程が大抵ずれています。

復活祭は、キリスト教において最も喜ばしく大きな祭です。これから、復活祭までの間、キリスト教の国を旅される方は、宗教行事を目にする機会も多いかもしれません。地方や国によって、その大きさや、祝い方も微妙に異なりますから、そういう点にも目を留めて、旅してみてください。

(冠ゆき)

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筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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