No.297モンサンミシェルの聖ミシェル、しばらく留守になります
ユネスコ世界遺産、フランスのモン・サン・ミシェルは、1年に200-300万人が訪れるフランス随一の観光地でもあります。
この島の真ん中にどんと聳えるのは聖ミシェル僧院。聖ミシェルはフランス語読みで、聖ミカエルという呼び名でも知られる大天使の一人です。
この僧院の尖塔には、聖ミシェルが悪の象徴である竜を退治する様子をあらわした像が置かれています。
この像が置かれたのは1897年のこと。場所が場所ですから、避雷針の役目も果たしており、傷みも激しいようです。これまでには、1935年と1987年の二回修復を受けていますが、またその修復が必要であるとしばらく前からニュースになっていました。
ただ、あの尖塔からおろすには、技術のほかにも、天候を選ぶ必要があり、これまで何度か延期されてきました。
というのも、この像、下から見るとそれほど大きく見えないかもしれませんが、実は4.5メートルの高さで、520キログラムもあるのです。
その聖ミシェル、とうとう、本日3月15日、ヘリコプターにより尖塔から無事外されました。
行き先はドルドーニュのペリグー近くにあるアトリエ・ソクラ(Socra)。まずは洗浄され、銅部分の修復を経た後、表面が金で塗られる予定だそうです。修復全作業にかかる予算は45万ユーロと見積もられています。
修復期間は明らかにされていませんが、これからしばらくは、聖ミシェル不在のモンサンミシェルとなりそうです。
しっかり磨きをかけてもらって帰ってくるのが楽しみですね。
(冠ゆき)
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筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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