No.322今年も振ります、カザドゥシュ+リール国立オーケストラinスタジアム
© Ugo Ponte - ONLリール国立オーケストラと指揮者カザドゥシュ氏
今年は、リール国立オーケストラ誕生から丁度40年に当たります。それを記念し、昨年同様、7月ヴィルヌーヴダスクのスタジアムで、ジャン・クロード・カザドゥシュ(Jean-Claude Casadesus)指揮によるコンサートが開かれます。(昨年のコンサートについてはNo.164 をどうぞ)。
今年は7月12日21時からの予定で、チケットは10ユーロから。こちらのサイトから予約購入できます。
今年の演目は、ベートーベンの第九のほか、ベルリオーズがオーケストレーションしたフランス国歌ラ・マルセイエーズ。
オーケストラのほか、コーラスも加わった大掛かりなものとなります。
ピエール・モーロワ・スタジアム
スタジアムの名前は、ピエール・モーロワ。奇しくも、カザドゥシュがリールにオーケストラを作った当時のリール市長の名前です。No.103 に書いたように、40年リール国立オーケストラを引っ張ってきたジャン・クロード・カザドゥシュ(Jean-Claude Casadesus)ですが、 No.318 にちらりと書いたように、9月からは新しいディレクターにその席を譲ることが決まっています。
新指揮者の名は、アレクサンドル・ブロック(Alexandre Bloch)。30歳の若手です。
お披露目コンサートは9月29日。
開幕曲のベルリオーズはカザドゥシュが指揮したのち、引き継がれたブロックがストラヴィンスキーその他の指揮をするという演目です。
リールのオーケストラといえばカザドゥシュ、というくらい結びつきの強かった関係ですから、リール国立オーケストラにとっては重要な転機、また新指揮者にとっても、簡単ではない任務でしょう。
© Ugo Ponte - ONLジャン・クロード・カザドゥシュ
引退とは言っても、来期(フランスの年度は9月はじまり6月終わりなので、2016年9月から2017年6月のこと)もカザドゥシュ指揮リール国立オーケストラのコンサートがプログラムされていますので、ファンの方もご安心ください。
そのほか、実は、カザドゥシュは、1986年から、拘置所でのコンサートも行っているそうで、丁度3日前に記事になっていました。読めば、できればブロック氏にこの活動を引き継いでもらいたく思っているが、もし無理なようなら、自分が続けると話していますし、現役引退まではまだまだ時間がありそうです。
リール国立オーケストラの来期プログラムについてはこちらのサイト をどうぞ。
ちなみに、シーズン最初9月17日のコンサートを率いるのは、日本人指揮者、斎藤友香理さん。ロッシーニ、モーツァルト、チャイコフスキーを振るようです。
時間は18時半。会場はヌーヴォーシエークル。入場無料ですが、9月1日から配られるチケットが必要だそうです。
来期も楽しみの多いリール国立オーケストラの活動。お近くの方や、フランス北部に来られる方は、ぜひ音楽も忘れず楽しんでいらしてください。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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