No.356活気の増してきたフランス・リル空港

公開日 : 2017年02月23日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

No.1 でも触れたように、フランス北部Lille(リル)郊外Lesquin(レカン)には空港があります。

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レカンのリル空港から見える朝日

小さな空港で、通年は主に国内線と、近隣ヨーロッパ都市への便。夏のシーズンになると、南ヨーロッパや北アフリカ向けのチャーター便発着が増えるというのが、これまでの印象でした。

ところで、2016年3月、ブリュッセル空港がテロ事件のあとしばらく閉鎖された折、周辺の空港複数が、手分けしてブリュッセル発着予定だった飛行機を受け入れた時期がありました。

リル空港もそのひとつで、なかなかのパフォーマンスを見せ、この空港を見直す向きもあったようです。

それと関連してかどうかは分かりませんが、ここのところ、リル空港は、発着便数が増える一方です。

中でもイギリスのローコスト航空会社EasyJetは、昨年年末、新たにフランス発着便を16航路増やすと発表し、大きな話題になりました。イージージェットは、ヨーロッパのローコスト航空会社の中でも、人気の高い会社です。

このイージージェット社がリル空港に開く新しい航路は、計5本。

そのうち3本は国際線。

Lille ― Faro (ファロ、ポルトガル)

Lille ― Napoli (ナポリ、イタリア)

Lille ― Venezia(ヴェネチア、イタリア)

で、6月就航開始の予定です。

国内便の2本は、

Lille ― Nantes(ナント)

Lille ― Biarritz(ビアリッツ)

こちらも就航は6月からです。

また今週になって、エールフランスも、リル便を増やすことを発表しました。実際に飛ぶのは子会社であるHOP!で、

Lille ― Amsterdam(アムステルダム、オランダ)

を週4回往復します。就航開始は2017年4月8日。

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Hop!

アムステルダムのスキポル空港は、ヨーロッパ内でも有数のハブ空港です。しかもKLM航空会社はAF(エールフランス)と同会社になっていますから、うまく乗り継げば、リルからアムステルダム経由で世界のあちこちへの旅行も簡単になります。逆に、世界のあちこちからリルへ来てもらうのも簡単になるわけです。

ところで、レカンにあるリル空港からリル市内への交通手段は、タクシーや自家用車以外、今のところ空港バス(約20分、片道8ユーロ。詳しくはこちら)しかありませんが、これも今月(2017年2月)発表された情報によれば、トラムの建設が予定されています。2022年に完成すれば、チケット一枚で乗れて、渋滞知らずの交通手段となります。

ますます便利になりつつあるフランス北部の玄関、リル空港。

これを見ても分かるように、ヨーロッパは、ローコスト航空会社が、地方空港をつなぐケースが増えています。首都の空港と異なり小規模な分、逆に、時間のロスも少なくすんだりします。欧州旅行の際は、ローコスト航空会社の利用を検討するのもお薦めです。

(冠ゆき)

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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