No.460明日12/1のパリ、シャンゼリゼを歩くのは諦めてください*CGTデモについても追記しました
ガソリン値上げを発端にフランス各地で発生しているデモについての続報です。
このデモ参加者は、安全ベスト(フランス語でジレ・ジョーヌ)を着用しているため、 ジレ・ジョーヌがそのまま呼び名となっています。
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先週11月24日のシャンゼリゼ
先週11/24には、8000人がパリに集まり、その多くが禁止されていたにもかかわらず、シャンゼリゼ通りに集まりました。一部はヒートアップし、通りの真ん中では、バリケードから火が出たり、石が飛び交ったりのシーンも。警察や機動隊は、催涙ガスと放水で鎮圧を試みましたが、あちこちで小競り合いが発生し、その結果、24人が怪我(うち5人は警察側)。103人が取り調べを受け、そのうち101人が拘留されました。
付近のブティックのショーウィンドーも割られたり、暴徒の略奪を受けるなどの被害が出て、先週のシャンゼリゼはかなりの混乱を極めました。
政府の対応とジレ・ジョーヌの反応
この問題について、マクロン仏大統領は、27日、エコロジーの重要さを説くことから始まる長い演説を行いました。その後、エコロジー大臣の呼びかけに、ジレ・ジョーヌの8人の代表のうち2人が応じ、会見の場を持ちましたが、そのうちの一人エリック・ドゥルエは、会見直後から政府の対応を不十分とみなし、12月1日のデモ決行を呼び掛けました。
また、この原稿を書いている今現在、フィリップ首相が、ジレ・ジョーヌの代表何人かと会見しています。
一方、ジレ・ジョーヌのデモ参加者の中には、一体いつ代表の8人が決まったのか?と驚く声もあるようです。これまでSNSで呼びかけるだけで行ってきたデモなので、一足飛びに組織化というわけにもいかないでしょう。
残りの7人の代表の声はあまり聞こえてきませんが、少なくとも上述の一人は、これから毎週土曜、シャンゼリゼに集まってデモをするんだと気炎を上げています。
明日12月1日パリでの注意点
気になる12月1日の状況ですが、先週のような混乱を招かぬために、政府側はシャンゼリゼ通りをほぼ封鎖する予定です。警察と機動隊5000人が、この任務にあたるとされており、これは、先週と比べ2000人多い数です。
カスタネール(Castaner)内相によれば、観光客も、シャンゼリゼ近辺を歩く場合、警察に身分証明書の提示を求められたり、カバンの中身のチェックを受けることになるということです。
通りの店も、明日は閉店となる場所が出てくると思われます。
また、シェア自転車のVelib'(ヴェリブ)駐輪場も、明日は、場所によっては閉鎖されるところが出てくると予告しています。
地下鉄駅への影響はまだ耳にしていませんが、今後出る可能性も否定できません。
パリにいらっしゃる方は、明日12/1は、シャンゼリゼ通り周辺には、近づかないほうが良いと思います。また、道路自体にも通行止めがそこここに出るでしょうから、パリ市内や周辺でタクシーや自家用車使用の際は、その点あらかじめご留意の上、くれぐれもお気をつけください。
(冠ゆき)
参考記事:20 min.
【追記】
また、この日はCGTもデモ決行の予定です。CGTは、フランスの大手労働組合の中でも、常時強固な姿勢をとることで知られる組合です。こちらのデモは、パリの3,10,11区の境界に位置するレピュブリック広場を中心に行われる予定ですので、12/1は、その周辺も避けたほうが無難かと思われます。
こちらの参考記事はLe Figaro
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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