No.601クスクスがユネスコの無形文化遺産に!
北アフリカの代表料理クスクス(couscous)が2020年12月16日ユネスコの無形文化遺産に登録されました!アルジェリア、モロッコ、モーリタニア、チュニジアの4ヵ国共同での登録となります。北アフリカの料理ですが、フランスではすでにピザと同じくらい市民権を得ている料理。レストランのメニューでもよく見かけますが、家で作る人も少なくありません。
クスクス料理 ©Kanmuri Yuki
・
どういうものかというと、玉ねぎや人参、ズッキーニ、かぶら、パプリカなどいろいろな野菜と鶏肉や羊肉、ひよこ豆を、ラスエルハヌート(Ras El Hanout)などのクスクス専用のスパイスで煮たものと、焼いたメルゲズ(スパイシーな羊肉ソーセージ)、フランス語でスムール(semoule)と呼ばれる硬い小麦の粒とともに供する料理です。
巷では、スムールとクスクスが混同されることがあるようですが、クスクスとはあくまで料理の名前で、一緒に食べるつぶつぶの小麦(=スムール)のことではありません。
クスクスのスパイスに使われているのは、クミン、シナモン、ジンジャー、コリアンダー、カルダモン、ナツメグ、胡椒、ターメリックなどを組み合わせたものです。
クスクスはおなかがいっぱいになる(なりすぎる?)!というイメージがありますが、それはスムールの量とメルゲズの量で調整可能!実のところは、たくさんの種類の野菜をたっぷり食べることができ、案外日本人好みの料理なのではないかと思います。好みによって辛いハリサなどを足して食べますが、辛いのが苦手な方は足さなければいいだけで、問題なく召し上がれる味でしょう。
クスクスの起源はベルベル人と考えられており、歴史は1000年も続くと見られています。それだけ長く広く伝わってきた料理なので、一家にひとつクスクスのレシピがあると言われるくらい多種多様でもあります。地域によっては魚のクスクスもあり、これまたなかなかおいしいものです。
最近では日本でもクスクスを供するレストランがあるようですし、機会があれば、ぜひ皆さんも一度「無形文化遺産」の味をお楽しみください。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。