日本でここだけ、寝屋子制度

公開日 : 2017年10月20日
最終更新 :
筆者 : 橋本千春

朝晩、随分秋らしくなってまいりました。

食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋...。

皆様は、どのような秋をお過ごしでしょうか。

ここ答志島では、伊勢海老が解禁になり、また海苔の種つけ作業や、ワカメの養殖準備が始まり、とても活気にあふれております。

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さて、答志島といえば【新鮮な魚介類】と連想されると思いますが、答志島の代名詞とも言われます【寝屋子制度】についてご紹介致しましょう。

【寝屋子制度】...昔は、他の地区にもあったそうですが、今は、ここ答志島だけに残る風習です。

中学を卒業後から結婚するまでの間(15歳から25歳くらい)5~6人ほどのグループを組み、信頼のおける方に寝屋親をお願いし、お家の一間をお借りして寝泊まりさせてもらう。

寝屋親は、誰にでもお願いできるのではなく、寝屋子の経験者で、寝屋子を寝泊まりさせる為の部屋があること、寝屋子達をひとつにまとめる力、リーダーシップのある方、また実の親よりも 若いご夫婦にお願いするそうです。

ご飯とお風呂は、自宅で済ませて、寝泊まりに行くそうです。昔は、そこから漁に出掛けたりしてましたが、今では、お休みの前の日だけになっています。

寝屋親には、実の親よりなんでも話せ、共にお世話になる友達 、寝屋子とは、兄弟のように深い絆で結ばれ関わっていきます。

戦国時代、海賊でこの辺りを支配していた【九鬼嘉隆】が、戦いの時に、船の漕ぎ手を直ぐに集められるようにと、青年を一箇所に集めていたことが始まりともいわれております。

この制度は、男性【長男】だけと決められており

残念ながら、女性は、【寝屋子】に属すことはできません。でも、【寝屋子】のお嫁さんになれますね(o^^o)

答志島もここ数年、少子化になってきておりますが、今現在も続く【寝屋子制度】は、鳥羽市の無形民俗文化財にも指定されております。

これからの子供達の為にも、大切に残していきたいですね。

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