オーストリア版なまはげ!怖いけど実は優しい?クランプス
ゼアブス!
前回の記事の最後に少し触れましたがあの怖い悪魔...。今回はこの悪魔達が夜の町を練り歩くちょっと怖いクリスマスのイベントについてご紹介します。
まず、オーストリアでは12月6日に聖ニコラウスがやって来て良い子にはプレゼントをくれるとされています。そのニコラウスが来る前日の5日にお供として現れるのがこのクランプス。ちなみにクランプスという呼び名は地方によって様々で私の町ではTuifl(トゥイフル)ともいいます。
5日にニコラウスが来るならクリスマスは誰も来ないの?と思いますが、クリスマスにはサンタクロースではなくChristkind(クリストキント:子どものキリスト)が良い子にプレゼントを渡しにやって来ます。ニコラウスとクリストキントで2回プレゼントが貰えることになりますが、ニコラウスはお菓子などちょっとしたプレゼントでメインはクリストキントが持ってくる25日という感じですね。
クランプスの仕事は悪い子を叱って良い子にする事と悪霊払い。そのため悪い子と見なされた場合は子どもだけでなく大人も棒でお尻を叩かれたり顔に炭などを塗られてしまいます。その姿は怖いですが実は悪い存在ではないのです。といっても実際は大人相手には容赦なく良い子悪い子見境いなく襲ってきますが...。
そしてそんなクランプスが練り歩く5日。夜になるとどこからともなくカウベルが聞こえ、ニコラウスとクランプスの行列が到着。
ニコラウスの後ろにはクランプスの行列が。到着するとまずミサが行われ、子ども達はニコラウスからお菓子を貰います。
そしてニコラウスが退場して間もなく。
突然爆竹が炸裂し、発煙筒が焚かれます。これが合図でカウベルの大きな音を響かせながらクランプスが登場!
真っ先に襲われるのは女性。クランプスは子どもには良い子になるかと聞いて回りますが、大人はそれもなく道路に引きずり出されて叩かれます。
子どもよりも問答無用で叩かれる大人の方が怖がっているかも...。
しかし嫌だからといって激しく抵抗してはなりません。
この写真のように男の子の中にはクランプスに抵抗して殴ったりする子もいるのですがその場合は投げ飛ばされて更に複数のクランプスから枝で叩かれます。そんなニコラウスのお供に無謀にも立ち向かった子達は何人もいましたが全員返り討ちにあっていました・笑
これは女の子に「良い子になる?」と聞いているクランプス。女の子も「良い子になる!」と答えています。外見からは全く想像がつきませんがクランプスは子どもには優しいので彼らが来ても泣く子はいません。
こうしてたくさんの"悪い子たち"を叩いてクランプス達はまた帰って行きます。
子どもはもちろん大人も怖いと思うクランプスですが、この時期はクランプスの名前を出せば子どもはおとなしくなるそうなのでお母さん達にとってはありがたい悪魔なのかもしれません。
一通り終わったら写真撮影にも応じてくれます・笑
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