分かりにくい？チロルの方言

ゼアブス！今回は他のドイツ語圏の人達だけでなく、同じオーストリア人からも分かりにくい！と言われるチロルドイツ語についてです。同じドイツ語圏といっても標準ドイツ語以外にその国独特の言葉もあり、更には地方によっても様々な方言があります。チロルもそれは同じ。チロルの方言は発音が面白いのかよくネタにされることも・笑　

そんな数々の方言をこのたびチロル人のブロガーが挙げてくれていたので特に耳にする言葉をこちらでもご紹介します。

まず、基本的にチロルではdu（英：you）を早く言います。

（例：kommst du（コムスト ドゥ）＝コムシュ）これから挙げる挨拶もこのduが短くなった言い方になっています。

★挨拶★　※（）は元の言葉です。

・こんにちは＝

①Grias di...グリースディ（Grüße dich）こちらではよく使われる挨拶はhello、hiですが、ご近所さんや親しい人達にはよくこの言葉で挨拶をします。

②Grüß Gott...グリュースゴット（Guten Tag）丁寧に挨拶をする場合、例えばお客さんや道ですれ違った人に言います。

・さようなら＝ Pfiat di...フィアディ（Auf Wiedersehen）これも親しい人達同士での会話でよく聞きます。これ以外ではチャオ、Auf Wiedersehen、Tschüssも使います。

★会話★

・ge!...ゲ！日本語と同じ発音、意味です。最悪！信じられない！などとネガティブな意味で使います。

・ha?...ハ？（wie bitte?）こちらも日本語と同じ発音、意味。相手の言葉を聞き取れなかった時に「ハ？」 と聞き返します。言い方によってはぶっきらぼうだったり、失礼な感じに聞こえるかもしれませんがこれは方言です。（筆者も友達からハァ？と言われるたびに「そんなに乱暴に言わなくても...」と思っていたのですがこれを知って納得しました・笑）

・woll...ヴォール(doch) dochには様々な意味がありますが、皆さんは何か聞かれた時にヴォルヴォルという風に答えとして、又は相づちで使っています。

・Zol'n bitte!...ツォルン ビッテ！（Die Rechnung bitte!）勘定を頼む時に言いますがRechnungでも大丈夫。

・hetzig...ヘツィク（lustig）楽しい

・nimma...ニマ（nicht mehr）これ以上はないという意味です。レストランや食事でニマ？と聞かれる時もあります。

・Mei schian！...マイ シァーン（Wie schön ist das denn！）素敵！Meiだけの場合も。

（※悪いニュースを聞いた時などもMei!マイ！と言っているのもよく聞きます）

以上、日常生活の中でよく聞く言葉を挙げてみましたがいかがでしょうか。私自身まだまだチロルの方言については勉強中なので気が付かない間にこれ以外にも様々な方言が飛び交っているのかもしれませんが...（笑）

この方言の他にもチロルの各地域によって独特の言い回しも存在します。そのため、インスブルック市内に進学した子どもの中には自分の住む地域の言葉しか分からず、授業にもついていけないためドイツ語を勉強し直さなければならないケースもあるとか。以前通っていたドイツ語コースには市内から離れた村で標高3000Mの場所に住んでいる方がいて、その方は話すのも書くのも住んでいる地域の言葉しか知らないため就職するにも履歴書が上手く書けないからと既に流暢なドイツ語を話しているにも関わらず基礎から勉強していました。

初めて聞いた時は混乱してしまうかもしれませんが、チロルを訪れた際は是非地元の人達の使う会話にも耳を傾けてみてください！

今回紹介した言葉の他にもこちらで多くのチロルの方言が挙げられています。