これがなければ夏は終わらない!アルプスの牛追い祭り

公開日 : 2018年09月16日
最終更新 :
筆者 : Obi

Servus!あんなに暑かった夏はどこへやら、最近は気温が上がっても朝と夜は厚手の服や布団でないと寒い日が増えてきたチロル。そんなチロルの人達が長い冬の準備に入る目安にしているあるイベントが先週行われました。それは

牛追い祭り。こちらではAlmabtriebと呼ばれています。

この祭りは夏の間山で放し飼いにしていた家畜達を寒さがやってくる前に村へ戻すというもので、下山した後は村中を行進するのですがその際に家畜の首や頭にきれいな装飾をするんです。飼い主達もレーダーホーゼンやディアンドルを着て参加するので毎年多くの観光客がこのお祭りを見ようと小さな山の村までやって来ます。

そこで今回は筆者が住むスチューバイタールで行われた牛追い祭りのレポをお送りします!

標高2000M以上の山から家畜達が下りてくるのは大体お昼頃。カウベルの音がだんだん大きくなってくるのでそれを合図に通り道で待機します。

はじめにアコーディオンによる演奏で家畜達の到着を村の人達に知らせます。

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一番乗りで村に到着したのは可愛い男の子が率いる羊たち。

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羊やヤギなど牛より小柄な家畜は主に子ども達の仕事です。

今年は山で子どもが多く生まれてケアが出来るよう祭り前に親子を揃って下山させたようで山頂に残っていたヤギや羊、牛も少なめで羊の一群の行進が終わったあとはすぐにメインともいえる牛たちが到着。

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羊やヤギも可愛いですが、カラフルな装飾を施された牛たちが来るとやはりその場が華やかになり盛り上がります!

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お父さんの助けが無くてもしっかり自分達より大きい牛たちを誘導する子どもたち。

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牛の装飾品はそれぞれ違いますが、この丸い形の飾りは太陽を表していて過去にチロルへ移り住んだ人達が太陽神を信仰していた名残と言われています。

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普段からあちこちで牛が見られるとはいえ、こんな間近で見ることは滅多にないのでちょっと怖かったり...笑

そして山から長時間歩いてきた男性達を労うため、ホテルやレストランからシュナプスの提供も。

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あれだけ暑くて仕方のなかった今年の夏ですが、こうしていよいよ秋に突入するのだと思うとこのお祭り後は少し寂しくも感じます。

暗くて長いオーストリアの冬が始まる前の最後のお祭りは今月から来月上旬くらいまで各地で行われます。機会がありましたら是非一度ご覧になってみては?

◆チロルで行われるAlmabtriebの予定はこちらから確認出来ます。

※注意※

チロルでは山や村などで放し飼いにされている家畜を見かけることが多いですが、近づく、撫でる、近くで大声を出すなどして刺激を与えないようにしてください。家畜たちはおとなしいですが、これらが原因による怪我人が毎年出ています。この牛追い祭りでもそれは同じなのでご注意を。

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