オーストリアでマスクがこんなに定着するとは思わなかった話
Servus! 少し前のブログでも紹介したとおり、少しずつ通常の生活に戻しつつあるオーストリア。以前の活気が町にも戻ってきましたが、以前と変わったのがマスクの義務化。公共交通機関、店内でもマスク着用、マスクがなければスカーフやハンカチで口と鼻を覆う必要があります。
そんなオーストリアですが、新型コロナウイルスが国内で拡大してもしばらくはマスクは予防にさほど意味がないというスタンスで特に着用はすすめてもいませんでした。これまでマスクはドラッグストアで売られてはいても在庫も少なく、新型コロナウイルスが話題になってからは売り切れてしまい店頭に並ぶこともなし。町の人たちもマスクを着けている人をジロジロ見たり避けたりと日本と違ってマスクにはあまりいい印象は持っていないようにも見受けられました。そしてそもそもオーストリアにはテロ予防で顔を隠せない覆面禁止法という法律があり、医学的理由以外でのマスク着用もできないほどだったんです。
しかしそれが一転、アジアのマスク習慣にならえと他人に感染させないためのマスク着用が義務化となりました。スーパーにいたってはマスクを着けないと入店もできず、入口で客にマスクを配布するという徹底ぶり。
スーパーでもらったマスク。
これは筆者の職場で売っているスカーフ。口と鼻を覆いさえすればマスクでなくてもいいのでこうしたスカーフがけっこう売れています。
それにしてもこれまでマスクを着ける文化のなかった国でただでさえ世界中で不足しているマスクがそう簡単に手に入るものかと思っていたのですが、最近になってドラッグストアやスーパーで大量にマスクが売られるようになりました。
スーパーで売っていたマスク。50枚セットで€37.50。
ドラッグストアにも売っているマスク。3枚セットで€2。
どうやら国内で作っているみたいです。義務にまでして肝心のマスクがなかったら意味がないですからね!
これを見たときは買い占めする人がいるんじゃ......、少なくとも日本だとすぐ売り切れるし個数制限もつけられるぞと思っていたものの、布マスクを着ける人も多いからか制限も買い占めも特に見られません。
ちなみにハンドジェルや消毒液も売り切れることもなくなりました。
筆者が作ってもらった布マスク。
町ではこういうかわいい柄の生地を使ったマスクを着けている人が多いです。
そして何より今回のロックダウンでダメージを受けた服飾系のお店は伝統衣装であるディアンドルの生地を使ってマスクを制作、印刷会社は技術を応用してマスクに好きなロゴやイラストを入れて販売したりと新たな試みをしているところも。ディアンドルの生地を利用したマスクは本当にかわいいので観光客が戻って来たときのお土産として売り出してもいいと思います。
このようにあれだけマスクとはほぼ無縁な国だったオーストリアが今や日本以上に感染予防はもちろんファッションとしてもマスクを取り入れているんです(正直ここまでひどくなる前に早く着けろよと思っていましたが。笑)!
筆者としても新型コロナウイルスの心配もですが、この時期花粉症でマスクを着けたいとずっと思っていたので堂々と着けて出歩けるのはうれしいです(笑)
これからオーストリアは恐らくマスクとは長い付き合いになると思いますが、この措置がうまい方向に進んでいくことを祈るばかりです。
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