海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP > 特派員ブログ > ヨーロッパ  > スペイン/バレンシア特派員ブログ

スペイン/バレンシア特派員ブログ 田川 敬子

スペイン・バレンシア特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。



日本では知られていませんが、その昔バレンシアは絹産業が盛んでした。イベリア半島の大半を支配していたイスラム教徒たちが、シルクロードを通って伝わった技術を持ち込んだと言われています。15世紀には絹のギルド(同業者組合)も設立され、その建物は現在絹博物館としてとして使われています。市内にある世界遺産のラ・ロンハも正式名称はラ・ロンハ・デ・ラ・セダ(絹の商取引所の意味)で、絹の取引の場だったのですよ。


3244486503.jpg

<バレンシアにある絹博物館>


余談ですが、蚕を飼っている幼稚園~小学生低学年のくらいの子によく出会うのは、その名残なのでしょうか・・・


ところで、バレンシアには日本の着物を愛してやまないスペイン人が立ち上げた"バレンシア着物クラブ"というグループがあります。私は浴衣さえ自分では着られないというのに、時にはフォーマルに時にはカジュアルに着物を楽しむ姿は感心せずにはいられません。


244765327.jpg


245001003.jpg


このグループが昨年の春に前述の絹博物館で日本の着物の展覧会 Kimono-伝統からモードを開くことを企画してたのですが、コロナウイルスの影響で中止になった上、公的支援まで見込めなくなり資金難に陥ってしまいました。そこでクラウドファンディングを始めたものの、残り1週間を切っているのにまだ目標額に達していません。よろしければ、こちらからクラウドファンディングの内容をご覧ください ⇒ https://camp-fire.jp/projects/view/490587?fbclid=IwAR2q0KVHOovR8X15Cy2hCqonepgCfe-c4XDlE8pkZ3sat9NCYG77eVhSwYw


絹が繋ぐ日本とスペインの文化交流として、バレンシア着物クラブの企画が無事実現されますように!! 会期中(2021年10月28日から2022年2月28日)にバレンシアにいらっしゃる方は、ぜひお立ち寄りくださいね。


絹博物館 Museo y Colegio del Arte Mayor de la Seda
住所:Calle Hospital 7, 46001 Valencia
WEB: https://www.museodelasedavalencia.com/


写真提供:バレンシア着物クラブ


2021年10月19日



今年2021年は土曜日にあたりましたが、10月9日はバレンシアの日で州の祝日になっています。


バレンシアの日を語るとなると、歴史が深く関わってきます。711年にイスラム教徒がイベリア半島に侵入。西ゴート王国を倒し、あっという間に北部のアストゥリア地方を除く半島のほぼ全域を支配することになりました。その後、11世紀の半ばから北部のキリスト教徒達による国土回復運動(レコンキスタ)が盛んになり、イスラム教徒に征服された土地は徐々に再征服されていきました。バレンシアは1238年にアラゴン王ハイメ1世の指揮よってキリスト教徒の手に戻ります。このハイメ1世が城壁に囲まれていたバレンシアに入城したのが10月9日だと言われており、それ以来この日がバレンシアの日となったわけです。


Parterre.jpg

〈バレンシア市内にあるハイメ1世王の銅像〉
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com


昨年はコロナウイルスの影響で祝賀イベントも縮小されましたが、今年は花火大会やモロス・イ・クリスティアーノス(イスラム教徒とキリスト教徒の意味)の入城パレード、民族舞踊ショーなどが開催されます。2013年の記事に写真を何枚か掲載してあるのでご覧ください ⇒ https://tokuhain.arukikata.co.jp/valencia/2013/10/post_117.html


同時にこの日はLa Mocadorà(※バレンシア語)と呼ばれるバレンシア版のバレンタインデーでもあるのです。日本のバレンタインデーとの大きな違いは、男性が女性にプレゼントをすること。野菜やフルーツを模ったカラフルなマジパン(アーモンド粉と砂糖を練り合わせたお菓子。スペイン語ではマサパン)をスカーフに包んで贈るのです。いまちょうど町のお菓子屋さんのウィンドウに並んでいます。


DSC_2941.jpg


この理由ははっきりしていないようなのですが、イスラム教徒を追い出したハイメ1世王がバレンシアに入城した際に、農家の女性たちが地元の野菜やフルーツを捧げたことに由来するという話もあります(バレンシアは昔から野菜やフルーツの産地です)。


カトリック教会では10月9日を聖ドニの日(バレンシア語でSant Donís、スペイン語ではSan Dionisio)ですが、バレンシアではこの聖ドニは恋人たちの守護聖人と崇められています。


2021年10月 6日



バレンシア中心部のふたつの大きな広場といえば、市役所広場(Plaza del Ayuntamiento)とレイーナ広場(Plaza de la Reina)。市役所広場は名前の通り市庁舎に面した広場で、3月の火祭り時には最終日の最後の最後に燃やされる巨大なオブジェや連日の爆竹ショーが開かれる場所です。かたやレイーナ広場は大聖堂に面し、おみやげ屋さんやカフェやバルのテラスが並び、観光バスの発着所もある観光の中心地です。


この2つの広場が大きく変わりました。というか、現在進行形です。


市役所広場は昨年からほんの一部を除き車両の通行が禁止になりました。


11aCentro.jpg

〈車両通行禁止になる前の市役所広場全景〉
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com


以前は市バスターミナルの役割も果たし多くのバス停がありましたが、ほぼすべてが移動しました。なんとなくガラーンとしたスペースになり、単なる歩行者天国というイメージで違和感があります。


Foto_David_Rota.jpg

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com


この広場で話題になっているのが、大きな植木鉢です。下の写真に小さく映っている淡いペパーミントグリーンの鉢が見えますか? これです。私も初めて目にしたときに驚きましたが、美しい広場にまったくマッチしていないのです。これに対する批判がニュース記事になったときには、「これまででもっとも醜い市役所広場になった」という意見もありました。広場の端に車が通る場所があるので境界に何か置く必要があったらしいのですが、とにかく不評。聞いた話ではこれは以前港の方にあったもので、予算がないのでとりあえず使いまわしているだけでいずれほかのものに替わるのだとか。そう願わずにはいられません。


Berlanga.jpg

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com


レイーナ広場にはバス停やタクシー乗り場、観光バスの発着所があったほか、地下に大きな駐車場があったため、車の往来がありました。が、この広場からも車をシャットアウトすることになり、現在大々的に工事中です。工事の様子はこちらのサイトからご覧になれます ⇒ https://www.lasprovincias.es/valencia-ciudad/obras-plaza-reina-valencia-20210810182810-ga.html#imagen3


オレンジの木越しに大聖堂を見るのが好きだったのに、木は1本残らず抜かれてしまったようです(涙)


Plaza-de-la-Reinancia.jpg

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com


私の住む町にしてもそうですが、広場を改修すると美しさが消えることがたびたびあります。なので、このレイーナ広場がどのように生まれ変わるのか、楽しみな反面、とっても不安なのです。


ちなみに完成予定は2022年4月の予定でしたが、よくある話で工事を始めてみたら予算が足りなくなったこともあり、予定通りには終わらないとのこと。いったい、いつできあがるのでしょう。コロナ禍が落ち着き、日本からの観光客が大勢戻ってくる頃には完成していることを願います。


2021年9月30日
2021年9月28日
2021年9月20日
2021年8月31日
2021年8月30日
⇒すべての記事を見る

スペイン旅行 旅スケジュール

旅行者の作る、新着!旅スケジュールをご紹介します。 ■スペインの旅行記・口コミ「旅スケ」へ

ヨーロッパ特派員ブログ一覧

アイスランド/レイキャヴィークアイルランド/ゴールウェイイギリス/イーリーイギリス/ウェルシュプールイギリス/エディンバライギリス/カーディフイギリス/ギルフォードイギリス/グラスゴーイギリス/ケンダルイギリス/ケンブリッジイギリス/コッツウォルズイギリス/ヒースローイギリス/ブリストルイギリス/ベルファストイギリス/ヨークイギリス/ロンドンイギリス/ロンドン2イギリス/ロンドン3イギリス/ロンドン4イタリア/アンコーナイタリア/アンドリアイタリア/シチリア島イタリア/ジェノバイタリア/トリノイタリア/ナポリイタリア/ナポリ2イタリア/ナポリ3イタリア/パルマイタリア/フィレンツェイタリア/ベネチアイタリア/ボローニャイタリア/ミラノイタリア/ミラノ2イタリア/ラ・スペツィアイタリア/ローマイタリア/ローマ2イタリア/ローマ3ウクライナ/オデッサエストニア/タリンエストニア/タルツオランダ/アイントホーフェンオランダ/アムステルダムオランダ/デルフトオランダ/デンボスオランダ/ライデンオーストリア/ウィーンオーストリア/ウィーン2オーストリア/チロルオーストリア/リンツキプロス/ニコシアギリシア/パロス島ギリシャ/アテネクロアチア/コルチュラ島クロアチア/ザグレブクロアチア/ドゥブロヴニクジョージア/トビリシスイス/アッペンツェルスイス/チューリヒスイス/ベルンスウェーデン/ストックホルムスペイン/イビサ島スペイン/バルセロナスペイン/バルセロナ2スペイン/バレンシアスペイン/バレンシア2スペイン/ビトリアスペイン/ビルバオスペイン/マドリッドスペイン/マドリッド2スペイン/レオンスロヴェニア/リュブリャナセルビア/ベオグラードチェコ/ブルノチェコ/プラハチェコ/プラハ2デンマーク/コペンハーゲンドイツ/ケルンドイツ/ケルン2ドイツ/シュタインバッハドイツ/デュイスブルクドイツ/デュッセルドルフドイツ/ハノーファードイツ/ハンブルクドイツ/フライブルクドイツ/フランクフルトドイツ/ブレーメンドイツ/ベルリンドイツ/ボンドイツ/ミュンヘンドイツ/ミュンヘン2ドイツ/ミンデンドイツ/ライプツィヒドイツ/レーゲンスブルクドイツ/ワイマールノルウェー/オスロノルウェー/オスロ2ノルウェー/オスロ3ノルウェー/ベルゲンハンガリー/ブダペストフィンランド/サヴォンリンナフィンランド/トゥルクフィンランド/ヘルシンキフィンランド/レヴィ・サーリセルカフランス/アヌシーフランス/アンボアーズフランス/カンヌフランス/コートダジュールフランス/ストラスブールフランス/トゥルコアンフランス/トゥールーズフランス/ナルボンヌフランス/パリフランス/パリ2フランス/パリ3フランス/ブールジュフランス/ボルドーフランス/マルセイユフランス/リヨンフランス/リヨン2フランス/レンヌブルガリア/ソフィアブルガリア/プレヴェンベルギー/アントワープベルギー/ゲントベルギー/ブリュッセルベルギー/ブリュッセル2ベルギー/ルーヴェンポルトガル/ポルトポルトガル/リスボンポーランド/カトビッツェマケドニア/スコピエマルタ/マルタ島モンテネグロ/ポドゴリツァヨーロッパ/バルカンラトヴィア/リーガルクセンブルク/ルクセンブルクルーマニア/ブカレストロシア/サンクトペテルブルグロシア/モスクワ

ヨーロッパにもどる

  • 特派員プロフィール
  • バレンシア特派員

    バレンシア特派員
    田川 敬子
    東京生まれの東京育ち。初めてスペインを訪れた時にピピピときて、ここに住むぞ!と決意。6年後の2002年に念願かなってバレンシアの日系企業に就職する。その後地元企業勤務を経て現在は育児を優先しつつ、通訳、翻訳、ガイド、ガイドブック等の仕事をちょこちょこと。バレンシア語が話される郊外の田舎町旧城下町在住。連絡先はコチラです。 DISQUS ID @disqus_Y6CeolLjuu

  • リーダーに登録

地球の歩き方Web特派員募集