火祭りの女王2012

公開日 : 2012年01月31日
最終更新 :

バレンシア市内には400近いcomision falleraという組織が存在します。

通常は単にfalla(ファジャ)と呼ばれており、これが火祭りの正式名称Las Fallasの由来です。

このファジャは会員制になっており、年間を通して資金集めやオブジェの作成などを行います。

会員はみな自分のファジャに誇りを持っており、子供が産まれたらすぐに会員に登録する親も。

また頻繁に集まりがあるため老若男女とても仲がよく、会員になっている友人によると第2の家族だとか。

毎年3月17日と18日にはバレンシア中の会員たちがスペインで最もゴージャスな民族衣装を身にまとい、

聖母広場に向かう献花パレードがあります。見逃してはいけない火祭りシーンのひとつです。

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ファジャには子供の部、成人の部があり、たいていの場合はそれぞれが1つずつのオブジェを作ります。

もちろん会員たちが手作りするわけではありません。

バレンシアには火祭りのオブジェを作成するプロのアーティストが多数存在するのです。

そして、子供の部、成人の部でそれぞれミス・ファジャ(fallera mayor)を選出します。数多くのミス達の

頂点に立つのがファジェラ・マヨール・デ・バレンシア(fallera mayor de Valencia)。火祭りの女王ですね。

これは大変栄誉なことで、また市民の関心も高く、毎年火祭りの女王が決まると地方紙の一面を大きく飾り、

地元のニュースではトップレベルで扱われます。

今年の火祭りの女王は28歳という年齢に好感が持てるサンドラ・ムニョス・ペレスさん(成人の部)と、

清らかでかわいらしいロシオ・パスクアル・カンデルちゃん(子供の部)。

お祭りの開会宣言まであと4週間もあるのに、2人とも既にあちこちに引っ張りだこです。

ここだけの話ですが、火祭りの女王ともなると高価なドレスが数着必要になり(もちろん市やスポンサーが

プレゼントしてくれますが)、何かとお金がかかるとのこと。よって有力者の子供しかなれないそうです。

そういえば、郊外の小さな町の女王に選ばれたことがある元同僚は、親が借金までして女王にしてくれたと話していたっけ・・・

筆者

スペイン特派員

田川 敬子

東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。

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