今年のセマナ・サンタ(聖週間)
移動祝日のセマナ・サンタ、今年は3月24日(日)からの1週間にあたります。
セマナ・サンタ=イースター(復活祭)直前の1週間なので、3月31日はイースターの日曜日。
ちなみに、セマナ・サンタが始まる日曜日のことはDomingo de Ramos、日本語では
枝の主日といいます。これは、日曜日にロバに乗ったイエス・キリストがエルサレムに入城した際、
人々がナツメヤシの枝を手に持って歓迎したことが語源だとか。この日曜日からはじまる
キリストの受難を偲ぶ1週間がセマナ・サンタで、その後に復活を祝うのがイースターです。
スペインの大半の地域の学校はこの1週間お休みになりますが、ここバレンシア州やカタルーニャ州では
セマナ・サンタ中の聖木曜日か聖金曜日から復活祭以降にかけてがお休みです。子供たちにとっては、
2学期と3学期の間の春休み。もっとも期間中、国の祝日に定められているのは、29日の聖金曜日だけ。
あとは大半の自治州が28日も祝日で、わずかに4月1日が祝日、もしくは両方祝日の州もあります。
セマナ・サンタはスペインではイースターよりもポピュラーなイベントです。スペイン各地でキリスト像や
マリア像をのせたパソと呼ばれる山車が教会から担ぎ出され、信徒や楽団を引き連れて町を練り歩きます。
KKKを彷彿させる三角頭巾を被ったナサレノと呼ばれる信徒達が参列することも。この厳かな行列は、
キリスト教徒ではなくとも胸を打つものがあります。アンダルシア地方、特にセビージャのセマナ・
サンタは大掛かりで世界中からも大勢の観光客が押し寄せます。
<左:ロバに乗ってエルサレムに入城するキリストの像>
<左:アンダルシアの美しいマリア像は豪華絢爛な山車に乗っていることが多い>
ちなみに、スペイン人ハリウッド俳優のアントニオ・バンデラスも毎年セマナ・サンタになると故郷
マラガに戻り、信徒として山車を担ぐんですよ。それを見守るメラニー・グリフィスの姿も一緒に
報道されるのが風物詩になっています。アントニオ・バンデラスに会いたい人は、セマナサンタの
マラガが狙いめ! (^^)
バレンシア市内では、海辺のカバニャル地区のセマナ・サンタが有名です。
セマナ・サンタの時期にスペインにいらっしゃる方は、どこかで厳かな宗教行列に出くわすかもしれませんね。
筆者
スペイン特派員
田川 敬子
東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。
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