冬の定番! ほっこり温まるスペイン版鍋

公開日 : 2013年12月05日
最終更新 :

秋を感じる間もなく急に冬が来たバレンシア。長い間暖かい気候に慣れていた体には、寒さが堪えます。

この季節、日本は鍋が旬ですね。スペインにも似たような鍋料理があるんですよ。一般的にコシードと

呼ばれますが、ここバレンシアではプチェロという名前の方がメジャーかな。

基本は大きなお鍋に、お肉、腸詰類、豆、野菜を一緒くたにどっさり入れ、水を足してコトコト煮るのですが、

地方ごとに少々具が変わり、また家庭によっても多少の違いがあるなかなか奥が深く幅の広い料理。

たとえば、マドリード風コシードは、豚の脂や腸詰類を使ったこってり派。最初にスープにそうめんの

ような細いパスタを入れて頂き、その後にひよこ豆と野菜をサーブし、最後にお肉類、と3皿に分けて食べます。

地元のスペイン人ママ友いわく、バレンシアのコシード(プチェロ)はスペイン内陸部に比べ、

脂分が少なくあっさりめだとか。近所のスーパーで売っているコシード用野菜パックにはにんじん、

セロリ、ポロ葱、大根に似た野菜(ナボとナピコル)、白にんじん(チリビーア)が、お肉パックには

牛すじ肉、骨付き豚肉、骨付き鶏ももか手羽が入っています。腸詰類を入れるのは一般的ではなく、

代わりにペロタと呼ばれる大きな豚肉団子を使います(これはバレンシア南部の特徴らしいです)。

それと、ひよこ豆。私はさらにキャベツを追加します。以上の具と水を大きな鍋に入れ、じっくりコトコト

(私はペロタとひよこ豆はひと煮立ちさせアクを取った後に入れています)。味付けは塩オンリー。

料理が苦手な私でも失敗知らずで、その上美味しく、体の温まる嬉しいメニューです♪

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<これにキャベツを追加してコトコトしました^^>

できあがったら、マドリード同様に最初はスープにそうめんのような細いパスタかお米を少々入れて

前菜とし、残りの具は主菜として頂きます。ちょっとお行儀が悪いものの、具を小さくつぶして何種類かを

いっぺんに口に入れると、絶妙のハーモニーで美味しいんですよね(^^) 食べきれなかったスープは

冷凍保存、そして具は翌日にアロス・アル・オルノというオーブンを使ったお米料理に使いまわすのが

バレンシア流。また、コロッケの具として使うこともあります。ママ友たちの話を聞いていると、コシードは

冬の間頻繁に食卓に登場する料理のようです。

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意外に思われる方も多いようですが、スペインも地域によっては冬の寒さが厳しいです。

そんな場所をスペインを訪れる方、ぜひコシードで体を温めてくださいね。

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筆者

スペイン特派員

田川 敬子

東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。

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