美味! トレンテ版アロスアルオルノ コンクール

公開日 : 2019年02月22日
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先月は黒トリュフを使った料理コンクールにお邪魔してきましたが、今月はまた別のコンクールにご招待いただきました。

トレンテという町の料理で、現地ではrossejat torrenti、またcassola de Sant Blai(スペイン語:cazuela de San Blas)と呼ばれています。バレンシアの郷土料理のひとつであるオーブンで炊き上げるお米料理"アロス・アル・オルノ"の一種ですが、トレンテ版ではマジパンのような甘い具材が入ることが特徴です。おいしく作るコツは、出汁と炊き加減でしょうか。

ちなみにバレンシアの家庭では、冬の定番煮込み料理プチェロ(バレンシア版コシード)の翌日に残り物を使ってアロスアルオルノにする習慣があります。

当日はバレンシアを中心にスペイン中のレストランから集まった25人の料理人が腕を競いました。

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<審査を終え、昼食&授賞式会場に運び込まれたトレンテ版アロスアルオルノ。真ん中につついた跡があるのは、審査員たちが味見をしたから>

黒トリュフコンクールの時は試食ができるのは審査員だけでしたが、今回は招待客全員にフルコースで昼食がふるまわれ、そのメイン料理がコンクール用につくられたトレンテ版アロスアルオルノでした。

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<こんなテーブルが20以上並ぶにぎやかな昼食会でした>

俵型のコロッケのような形をした甘い具材に興味があったのですが、小さめに分けてご飯やお肉類と一緒に食べると予想以上にイケました。レーズンが入ったターメリックライスを思い出しました(笑)

さて、結果は1位がバレンシア郊外ナケラのレストラン・ロッシニョル(El Restaurante Rossinyol, Náquera)、2位は同じくバレンシア郊外メリアナのレストラン・ラコ(Restaurante Racó, Meliana)、そして3位がシウダ・レアル郊外からはるばる参加のアロセス・ギジェルモ(los Arroces de Guillermo, Argamasilla de Calatraba)でした。受賞者の皆さん、おめでとうございます!!

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<みごと1位に輝いたレストラン・ロッシニョルのシェフ>

バレンシアといえばパエリアですが、地元ではアロスアルオルノもよく食べる郷土食。バレンシアにお越しになる際には、ぜひパエリアだけでなくアロスアルオルノもお試しください。豚がメインで脂が多いので、前菜にはサラダが、デザートにはアイスクリームやシャーベット、フルーツがオススメです。このトレンテバージョンを召し上がりたい方は、メトロに乗ってトレンテまで足を伸ばしてみては? バレンシア中心部からメトロで約20分の距離です。

筆者

スペイン特派員

田川 敬子

東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。

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