【コルドバ】花・花・花のパティオ祭りがスタートしました
スペインで一番最初に世界遺産に登録されたコルドバの町は、ローマ時代は属州の首都として栄え、イスラム時代の10世紀には今よりも多くの人口を抱える世界でもっとも繁栄する町のひとつでした。そんなローマ人とイスラム教徒の置き土産がパティオ、中庭です。暑く乾燥した気候に対処する建築で、たいていはコの字型やロの字型の家に囲まれており、井戸を置いていました。このような建築様式は今も受け継がれており、コルドバの人たちはパティオをたくさんの花で飾ることを好みます。
1921年からはパティオの美しさを競うコンクールが始まり、現在ではパティオ祭り(Fiesta de los Patios)として大勢の観光客で賑わいます。毎年5月に開催され、今年は6日から19日まで。今回はコンクールに参加した50のパティオとコンクール外で12のパティオがオフィシャルに公開されています。この中には普段は見ることもできない個人宅も多々含まれているのです。私も一度行きましたが、ぜひとも再訪したお祭りのひとつです。
楽しみ方はとてもシンプル。観光案内所などで公開されているパティオが記された地図をもらいます(PDFはこちら。2ページ目は期間中のイベントプログラムになっています)。これを手に、あちこちと見てまわるだけ。手入れの行き届いたパティオは本当に美しく、そこに住む人の情熱を感じます。地図の左下にあるアルカサル・ビエホ(Alcázar Viejo)の地区は、観光地ながらローカルな空気が漂う私のお気に入りです。同じ期間に花で飾られた鉄格子のある窓やバルコニーのコンクールも開かれているので、町を歩いているとところどころで目を奪われることでしょう。
こんなパティオのある家に住んで、パティオにテーブルをセットして優雅に食事を楽しみたい!!と思う方、コルドバのユダヤ人街にはパティオで食事ができるレストランもあります。気候のいいこの春先は、ぜひこんなところで食事をしたいですね。
コルドバのパティオ祭りはとてもフォトジェニックなのでカメラや携帯、それと歩き回ることになるので歩きやすい履物をお忘れなく。
写真提供: コルドバ観光局 Turismo de Córdoba https://www.turismodecordoba.org/
筆者
スペイン特派員
田川 敬子
東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。
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