陶器好きの方にバレンシア(スペイン)の絹博物館をオススメする理由は……

公開日 : 2019年08月29日
最終更新 :

中世のバレンシアは絹産業や陶器産業が盛んでした。絹産業においては当時から同業者組合がありました。バレンシア市内にある世界遺産のラ・ロンハも、もともとは絹の商取引所としてつくられた建物です。現在のバレンシアの民族衣装がスペインでも飛びぬけて豪華なのも、この絹産業の影響でしょう。

DSC_0392.jpg

そんな理由からバレンシアの旧市街には絹博物館があります。正直言って、絹産業に興味のない方が行かれても面白みのない小さな博物館です。ただ、陶器が好きな方にはオススメできます。何百年も前に建てられた同業者組合の建物を改装して使っているので、床に使われたり階段の蹴込み部分を装飾する陶器タイルが素晴らしいのです。私も何人かに「絹博物館の陶器タイルは一見の価値あり」と言われ、それを目的に行った次第です。

Seda.jpg
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

特に見どころなのは、2階の広間の床!!  18世紀の陶器でできています。四大陸がモチーフになっており(当時は五大陸という概念はなかったそうです)、各大陸を表す動物としては、欧州は馬、アジアは象、アフリカはライオン、アメリカは爬虫類が描かれています。床を保存する目的なのでしょう、博物館のこの古い部分に入場する際には受付で配布される使い捨てのシューズカバーを着用が義務付けられています。博物館の入場料7ユーロは高いと思いましたが、この陶器タイルを目にすることができて満足です。

Azurejo.jpg
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

というわけで、陶器好きな方、特に古い陶器タイルに興味がある方にはオススメの絹博物館なのです。

絹博物館 Museo y Colegio del Arte Mayor de la Seda

住所
Calle Hospital 7, Valencia
開館時間
10:00~19:00(月曜は15:00まで)

筆者

スペイン特派員

田川 敬子

東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。