スペインでは2回めの警戒事態宣言が発令されました

公開日 : 2020年10月27日
最終更新 :

スペインのコロナウイルス感染者は累計で100万人を突破し、今も増え続けています。春と比べて重症者が減ったのであまり深刻さを感じませんが、数字を見ると驚きます。

10月25日には、とうとう2回めの非常警戒事態宣言が発令されてしまいました。

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<屋内外を問わず公共の場ではマスク着用が義務化されています>

スペイン中が一斉にロックダウンとなった春とは異なり、今回は各自治州が状況にあわせて細かいルールを決めることになります。お役所や教育機関、企業、商店などは発令前と変わらず閉まることはありません。ただ飲食店に関しては、カタルーニャ州がテイクアウトのみという厳しいルールを設けました。

カナリアス諸島を除く全地域で23時~翌6時までの夜間外出禁止令が出ましたが、開始時間と終了時間は各自治州の決定で1時間前後することが可能です。ここバレンシア州は比較的感染率は低いので(もちろん日本に比べるととんでもない数字なのですが)23時~翌6時まで、カタルーニャ州だと22時スタートです。アラゴン州やアストゥリア州では、正当な理由なく州から出たり入ったりすることができないそうです。また、カタルーニャ州では週末の終日外出禁止も検討中だとのこと。このように州ごとに違いがあるので、州外に出る際には下調べが必要です。

バレンシア州は今のところ閉鎖されている自治体はありません。飲食店も人数を制限してはいるものの開いているので、私が日常生活を送る限りは何の不自由も感じていません。ただ、先月は息子のクラスで1人、今月は夫の職場で2人の感染者が出たので、身近に迫ってきている不安はあります。どちらのケースも、学級閉鎖や職場閉鎖になることもなく、感染者以外は通常通りに学校・職場に通っていました。検査はなかったので(息子のクラスの感染者と一番仲のよかった子だけは検査を受けなければいけなかったようです)、もし無症状キャリアがいたとしてもわからず、そこから感染が拡がる危険があると思いました。

いったいいつになったらコロナ禍から解放されるのでしょう。考えるだけで気が重くなります。今回の非常警戒事態宣言は来年5月9日まで続く可能性があり、明日29日に審議国会が開かれます。

*********追記*********

10月29日にバレンシア州知事から「明日から7日間州を閉鎖する」と発表がありました。州への出入りができなくなります。コロナ絡みの規制は急なことが多いのですが、今回もいきなりで驚いています。

筆者

スペイン特派員

田川 敬子

東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。

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