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アマポーラの季節

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2021年4月30日
公開日
2021年4月30日
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この季節に郊外に行ったときのお楽しみはアマポーラの花。日本語ではひなげし、虞美人草などと呼ばれているあの花です。ヨーロッパ中部原産で、よく畑のかたわらなどで見かけます。あんなにかわいいのに雑草なんだそうです。でも繊細らしく、農学博士の友人が「アマポーラは農薬に弱いので、咲いているところは無農薬か農薬の少ない畑だよ」と教えてくれました。

今年2021年、最初のアマポーラを見たのは、3月初めの小雨が降る寒い日でした。なぜかアマポーラを見ると気分が上がるんですよね。

〈田舎の住宅地の道で一輪だけ咲いていたアマポーラ〉

お隣のラ・マンチャ地方の高速道路を走ると、一面真っ赤なアマポーラの野を見ることもあるのですが、いまはコロナ禍で州外には出られません。それでも外を歩くと赤い可憐な花を目に、心がパッと華やぎます。

いまから100年ほど前、アメリカに住んでいたスペイン人の音楽家ホセ・ラカジェが作詞作曲した『アマポーラ』という歌があります。花の名前そのままのタイトルで歌が作られるということは、やはりスペイン人にとっても思い入れのある花なのでしょうね。何人かの日本人歌手がカバーしているほかいろいろなCMにも使われているので、皆さんも耳にしたことがあるかもしれません。気になる方は検索してみてくださいね。

アマポーラが終わると、次の楽しみはジャカランダの花です。咲いたらまたここで紹介しますね。

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