ハプスブルク家の死者を運ぶ黒い馬車

公開日 : 2011年01月10日
最終更新 :

この写真は代々ハプスブルク家の死者を運んだ、黒の霊柩馬車。

Schwarzer Leichenwagen-a.jpg

この馬車が運んだのは、なんと以下のハプスブルガーたった5名のみ。

1884年: Kaiserin-Witwe Maria Anna (やもめ皇后 マリア・アンナ)

1889年: Kronprinz Rudolf (皇太子 ルドルフ)

1898年: Kaiserin Elisabeth (美貌とシシィの愛称で有名な皇后 エリザベート)

1916年: Kaiser Franz Joseph (シシィの夫、皇帝 フランツ・ヨーゼフ1世)

1989年: Der letzten österreichischen Kaiserin Zita(オーストリア最後の皇后 ツィタ)

年表をご覧頂くとおわかりかと思いますが、1916年に皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の棺を運んだ後、その弟にしてオーストリア・ハンガリー帝国最後の皇帝であったカール1世の后ツィタ・フォン・ブルボン=パルマを1989年に乗せたのが最後とされています。

ハプスブルガーの葬儀は代々シュテファン大聖堂で執り行われ、遺体は同じくウィーン旧市街(1区)にあるカプツィーナー納骨堂に納められたそうです。そしてその間の移動に使用されたのがこの霊柩馬車で、馬もすべて黒馬で揃えられました。

日本では黒い霊柩車が至極一般的なので、オーストリアの歴史ある黒い霊柩馬車を見た著者は軽いカルチャーショックを禁じ得ませんでした。もし皆さんもご興味がおありでしたら、いちど馬車美術館を訪れてみて下さいね!

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Wagenburg/Imperial carriage museum/馬車博物館

住所: A-1130 Vienna,Schloß Schönbrunn/ウィーン13区、シェーンブルン宮殿内

最寄駅: 地下鉄4番線(U4) Schönbrunn(シェーンブルン)駅、Hietzing(ヒーツィング)駅

電話: +43 (0)1 525 24- 0

開館時間: 10時-16時(11月~3月)、9時-18時(4月~10月)

休館日: 2011年度は元旦以外無休

入館料金: 大人6ユーロ、19歳未満無料

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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