【ローマ】ヴァティカン博物館 中篇

公開日 : 2011年01月27日
最終更新 :

昨日お伝えしたローマ市内にあるヴァチカン博物館の潜入レポート、第2弾です!

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◆Sala Rotonda / 円形の間

前回、ミケランジェロが絶賛したという「ベルヴェデーレのトルソ」をミューズの間を抜け、今度は円形の間までやって来ました。

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その中でもひときわ目を引くのが、このブロンズ像。

大きいですね~!高さ5.17メートルある、ミケランジェロのダヴィデ像(@フィレンツェ)くらいあるのではないでしょうか?前で観賞している人間がホビットに見えます。

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これはローマ最大にして完璧な遺構、"パンテオン"を意識して作られた丸屋根で、直径22m。(パンテオンの直径は44.3m)

ローマ建築の代表的特徴がクーポラであったため、ヴァチカン博物館内だけでなく、ローマ市内の遺跡や宮殿、宗教建築など、ありとあらゆる場所で丸天井にお目に掛かれます。ゴシック一辺倒のウィーンでは終ぞまみえない代物ですので、これには著者も興味深々でした。

◆Galleria dei Candelabri / 大燭台のギャラリー

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ここから暫くは、とてつもなく長い一連のギャラリーが始まります。

天井画が素晴らしいので、上を見ながら歩くことになりますが、その中でも取り分け美しいものを4枚ご紹介。

何れも聖書の登場人物がカラーで、背景がモノクロで描かれています。

2枚目のバックには、サンピエトロ大聖堂建築のために解体されてしまったコロッセオも。

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◆Galleria delle Carte Geografiche / 地図のギャラリー

あまりにも長いので、タペストリーのギャラリーをさくっと飛ばし、今度は地図のギャラリーにやって参りました。

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ライトアップされた天井画が、とても幻想的!

◆Stanze di Raffaello / ラファエッロの間

こちらはシスティーナ礼拝堂を除き、ヴァティカン博物館の中では最も有名な部屋でしょう。このセクションは4部屋から成り、当時この部屋を居室としていたローマ教皇・ユリウス2世が、ラファエロにフレスコ画を描かせたことが名前の由来となっています。順に見て行きますと・・・

●Sala di Constantino / コンスタンティヌスの間

正面の壁画は「十字架の出現」。

Stanzi-di-Raffaello-a.jpg

●Sala de Eliodoro / ヘリオドロスの間

壁画左下「神殿から追放されるヘリオドロス」、右下「法王レオとアッティラ王の対面」

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●Stanze della Segnatura / 署名の間

壁画左下「枢要説徳と対神徳」、右下「聖体の論議」

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●Stanze dell'Incendio di Borgo / ボルゴの火災の間

壁画左下「ボルゴの火災」、右下「カール大帝の戴冠式」

Stanze-dell

荘厳華麗などという凡庸な言葉では表現しきれないほどの神々しさ。

この建物の完成当時、掘立小屋が集まったような村で暮らしていた人々がここを訪れた際には、一体どれほどの衝撃が走ったことでしょう。

現代人の我々ですら、これほどの感動を味わうのですから、きっと当時の驚愕、感嘆、畏怖といった感情は、現在のそれを大きく凌駕していたと思います。

ところでこの3番目のラファエロの間、「署名の間」にはある有名な壁画があります。歴史・美術にお詳しい方なら、既に思い当たるのではないでしょうか?

後編は、この壁画から始めたいと思いますので、お楽しみに!

デコバナータワーボンボンで一人遊び藤子-a.gif

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筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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