ワルツを踊る紳士をイメージした、カフェ・ツェントラルの最新トルテ
先日、お仕事帰りに久し振りにカフェ・ツェントラルに立ち寄って見たところ、いくつか新顔トルテが加わっていたので、早速こちらで紹介いたします!
今回著者の心をまず捕えたのが、こちらの"Alles Walzer"(アレス・ヴァルツァー)という名のトルテ。円舞曲をリードする紳士からインスピレーションを得た、ワルツ発祥の地・ウィーンならではの優雅な優雅なスイーツです。
チョコレートとマジパンで装飾された燕尾服の中身は、シナモンやナツメグと言った香辛料のかなり効いた、マスキュリンで大人のお味。ミルクチョコレートなど、マイルド風味のチョコレートが主流の日本市場では果たして受けにくいかも知れませんが、こちらにはチリなどのスパイスを種々混ぜたホットチョコレートを振る舞う、皇室御用達のチョコレート専門店も存在する等、ウィーン子には大変人気の高いフレーバーとなっています。
トルテの両端が、"カフェ・ツェントラル"オリジナルのチョコレートチップで挟まれている他、ケーキ内部は生姜味の珍しいクリームがたっぷりと詰まっています。
イギリスでこそ、ジンジャークッキーが食されますが、同じヨーロッパでもオーストリアではお寿司でも食べにいかない限り、生姜とはほぼ無縁の食生活を送っている人が多い様子。そういった意味では、このトルテはトラディッショナルな外見とは裏腹に、かなり冒険的な中身が隠されていると言えるかも知れません。
余談を2つほど。
先ほど記したとおり、ワルツはオーストリア(当時のハプスブルク帝国)起源の舞踏(曲)ですが、世界にその名を知られるようになったのは、オーストリアの外相メッテルニヒが議長を務めた1814年のウィーン以降とのこと。会議の進捗が遅々として進まなかったことから、
"Der Kongress tanzt, aber er kommt nicht vorwärts"(会議は踊る、されど進まず)
という有名なフレーズの誕生が、そのきっかけだったそうです。
またウィーンの国立オペラ座で毎年開催される、世界で最も有名かつ格式高いワルツの舞踏会では、ゲストの男性はタキシードではなく、燕尾服に白い蝶ネクタイの着用が求められています。それに対して、黒タイを着用するのは、ウェイターなど基本的に使用人側とのこと。(あ、でもカフェ・ツェントラルのトルテは茶タイですね 笑)
ただ、それぞれの舞踏会によりドレスコードは微妙に異なる模様なので、もしも本格的な舞踏会に参加するのであれば、色々と事前調査した方が無難かもしれません。
当日、愉しい舞踏会を過ごすためにも、「浴衣でお茶会に参加してしまった金髪碧眼の外国人」みたいなことにならないように、情報収集を頑張って下さいね!
筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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