シュテファン大寺院の横にひっそり位置するマリア・マグダレーナ・カペッレとヴィルギリウス・カペッレ
ウィーンのシュテファン大寺院(大聖堂)と言えば、ウィーン旧市街の真ん中に位置し、ウィーン市内からならどこからでもその尖塔を拝めるシンボル的な存在であり、またそのカタコンベにはハプスブルク家の人々の心臓を除く内臓が納められていることでも有名。
そんな華麗で見事な大聖堂の傍の地面に、ひっそりと小さな教会跡が記されているのを皆さまは御存じでしょうか?
先日、とある真夏日和に著者がこの大聖堂前を通りかかったときのこと。
普段なら人ごみや屋台などで見落としがちな地面にふと目をやると、このような不思議な遺跡跡が突如視界に飛び込んで来ました。
エジプトはギザにある、クフ王、カフラー王、メンカウラー王のピラミッド横に、王妃たちの小さなピラミッドが幾つも建設されていたことは広く知られていますが、このシュテファン寺院の横にもひっそりと小さな教会跡がマーキングされています。このシュテファン寺院は一人の皇帝に捧げられた建設物ではないので、「はてさて、一体どちらの名高い皇后のチャペルかしら?」と首を傾げたところ、
こんな標識が見付かりました!
マリア・マグダレーナ・カペッレ 1781年まで
その下は、ヴィルギリウス・カペッレ
つまり、この記しは1781年まで存在したマリア・マグダレーナ・カペッレのもので、
この下にある遺跡で、地下鉄1番線・3番線の通るシュテファンズプラッツ駅構内中から見えるチャペルが、それよりはるか以前に建築されたヴィルギリウス・カペッレである模様。
シュテファン大聖堂の南塔に登って下を見下ろすと、こちらのマリア・マグダレーナ・カペッレ跡がより鮮明に見られますし、地下鉄構内にはビザンティン十字の描かれたヴィルギリウス・カペッレの神秘的な遺跡跡を見ることが可能です。
普通に過ごしていると見落としがちな日常風景に、意外と面白いものが含まれているのがウィーンの醍醐味。皆様も、ご観光中はよく目を凝らして歩かれると、また違ったウィーンが見えてきてより興味深いご旅行となるかと存じます(笑)
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筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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