あんなに美味しかったラントマンのコーヒーが・・・

公開日 : 2013年02月12日
最終更新 :

先日、久方ぶりにレストラン・カフェのラントマンへと赴きました。

このラントマンのコーヒーは「ウィーンで一番!」と皆様に自信を持ってお勧めできるほど美味しいものですし、何と言っても著者の手掛けた第一回目の記事、「ウィーンと言えばカフェ!最もエレガントと称されるカフェ・ラントマン」で取り上げた、思い出の場所でもあります。

とはいえ、アクセスが少々手間であるのに加え、このラントマン系列のトルテは他の皇室御用達系のコンディトライ(スイーツ店)に比べてあまり著者好みのテイストではなかったことから、暫く足が遠のいてしまっていたのですが、この度一念発起して、ラントマンのコーヒーを堪能すべく、いざ出発!

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日曜の午後だったこともあり、到着してみればラントマンはかなりの盛況ぶりで、ほぼ満席。

探し出した一席に腰を落ち着け、メニューに目を通し始めたところ・・・。

カフェ・ツェントラルやカフェ・ホーフブルク等のウィーンのその他カフェに違わず、メニューが何だか減っている模様。トルテ類は相変わらずのヴァリエーションで展開されているものの、その昔友人たちと迷いながらオーダーした軽食類のコーナーが小さくなっているのに気付き、ちょっぴり意気消沈。

"ここも削減体制?"と心配しつつも気を取り直し、アプフェルシュトゥルーデル(オーストリア風アップルパイ)のヴァニラソース添え(6.5ユーロ)と、代表的なウィンナーコーヒーであるメランジェ(4.9ユーロ)を注文しました。

ケルナー(ウェイター)さんの対応はさすがにラントマンだけあり、終始フレンドリーで、サービスも完璧。

「これぞラントマン!!!」と、感激していたら、マッチ箱を片手に持った黒服の女性がやってきました。

何やら押し売りか寄付のお願いでもされるのかと内心身構えたところ、「お席に置いているコートをお預かりします」とのこと。

ラントマンでは昔から、冬場はコートを預けるのが義務となっているので、わざわざ席を廻ってまでコートを回収しているようです。面倒ながらもルールに従ってコートを差し出すと、この女性は何と著者のコートを引ったくるようにして持って行きました。そのあまりに暴力的な態度に、著者は唖然・・・・・。

前後左右の客人たちも皆、コートを席に置いていたので、この失礼な女性が他のお客にはどのようにに対応するのかつぶさに観察していていましたが、その後の10人程度からは、至極丁寧にコートを受け取っています。あの下品極まる挙動は、果たして何だったのか?

ケルナーさんの対応も完璧で、せっかく久し振りのラントマンを楽しんでいただけに、いきなり水を差されて、憮然とした気分になりました。

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同行者になだめられ、やっと気分が再上昇したあたりで、アプフェルシュトゥルーデルが登場!

ヴァニラソースにたっぷりと浸されて、とっても美味しそう。

メランジェ・コーヒーもすぐに運ばれてきたので、久し振りの感動を味わうべく、カップに口を付けたところ・・・

不味い。

青汁どころの騒ぎじゃない。

このひどく渋い、不味くて茶色い液体物はいったい何!?!?

あれほど香り高くて、飲むものを恍惚とさせたラントマンのコーヒーはどこへ行ってしまったのやら?

これならば、インスタントコーヒーの方がよほどましというもの。

小さなカップでありながら、著者は半分も飲み干すこと能わず。

お口直しにとアプフェルシュトゥルーデルを食べてみたものの、自然といえば自然風味であるものの、何だかパンチにかけたお味。ヴァニラソースも以前ほどとろみが効いておらず、かなり不完全燃焼。

実を言うと、昨年12月より急激に味の落ちたカフェ・ホフブルクは、ラントマン系列。

(詳しくはこちらの記事参照 「おすすめ撤回!不味くなったホフブルクカフェのお料理」)

この一件で、本家本元のラントマンに対しても若干の不安はあったものの、まさかこの老舗のコーヒーとトルテの味が落ちるわけはないと自分に言い聞かせていた著者は甘かった。「やはり」という思いと、「ブルータス、お前もか!?」という裏切られた思いとの狭間で、何ともやるせない気分でした。

コーヒーですらこの体たらくぶりですから、うっかり軽食をオーダーしなくて本当に大正解。

失墜したコーヒーの味と、コート係の無礼千万な差別的対応。

この二つは、いくらケルナーさんのサービスだけが完璧でも、到底カバーしきれるものではありません。

残念ながら、このラントマン及びラントマン系列のカフェに著者が二度と来ることはありませんし、読者の皆様にもお勧めできない状態です。

でも美味しくて雰囲気のあるカフェを見つけたら、またこちらのブログでリポートしますので、皆様もお気を落とさずに!

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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