OMG!オーストリア代表のコンチータが優勝!~ユーロビジョン・ソング・コンテスト~

公開日 : 2014年05月12日
最終更新 :
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(Credit: ORF/Thomas Ramstorfer)

前回のブログで、「お国柄のたっぷり」のユーロビジョン・ソング・コンテストについてお知らせしました。

このソング・コンテストは、過去にはバックダンサーとしてローラースケートを履いたプルシェンコが登場したり、一昨年の優勝者はロシア代表のおばあちゃんシンガーの一団であったりと、真剣に楽曲を鑑賞するというよりは、むしろエンターテイメント色の濃いイベント。

著者自身も他国を散々ネタにしておきながら、実はオーストリア代表のヒゲ美女、コンチータが一番コンテストの趣旨(邪推)にかなった人物ではないのだろうか・・・、でもこういったキワモノ系ひときわ異彩を放ったシンガーはセミ・ファイナルで脱落するだろう・・・、などと憶測していたものの、まさかまさかのファイナル進出。

そして挙句のはてには、第二位のオランダに52点差での最多得点(290点)を獲得し、ついに優勝するに至ったのでした!!!

こちらが優勝時の映像↓ "Rise like a phoenix"

このコンチータ・ヴルストは元の名をトーマス・ノイヴィルトという25歳、モード学校を卒業した2011年から頻繁にメディアに登場しては、騒がれてきた存在でした。

今回のコンテストでも、保守的な国では彼の出演時間はテレビを消すことが奨励されたり、侮辱的発言も散見されたものの、逆境を乗り越え、圧倒的な支持を得ての優勝。

同性愛者の地位を確立した歴史的快挙として、ヨーロッパやアメリカをはじめとする多方面からオファーがひきもきらず、各メディアではコンチータのニュースがひっきりなしに報道されていました。一説ではレディ・ガガとのデュエットがすすめられているとのうわさも。

昨日のオーストリア凱旋時には空港におおぜのファンが押し寄せ、新たにヴルストマニアという造語もできたほど。

コンチータ自身はインタビューで、「皆さんの寛容さと尊敬の念に感謝します」というコメントを発しており、優勝が決まった瞬間には涙で言葉を詰まらせている姿が非常に印象的でした。グムンデン焼きで有名なオーストリアのグムンデン出身と、保守的な村社会で育ったというコンチータ。さまざまな偏見や侮蔑を乗り越えながら頑張って生きてきた人ならではの、奥深い発言です。

当初、コンチータがオーストリア代表と耳にした際には、「え!?オーストリアもヒゲ美女を国際舞台に送り出すだなんて、随分大胆だなぁ・・・」程度に思っていましたが、これほどまでに大きな支持と反響を得るとは想像以上でした。

いろいろな意見や反応があることとは思いますが、彼にはこれからもエンターテイメント界でのオーストリア大使として、頑張ってもらいたいと思います!

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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