老舗カフェかシュニッツェルか?ウィーンでラントマン紛争勃発!

公開日 : 2016年04月10日
最終更新 :

ウィーンにおいて"もっともエレガント"と称される老舗カフェ・レストランのラントマン。

リンクを挟んでウィーン市庁舎の向かい、そしてブルク劇場の真横というこれ以上望めない立地の同カフェは、1873年の創業以来、名実ともにウィーンのカフェ業界のトップに君臨し続けてきました。

しかしここへきて、何やらきな臭い状況となっているようです。

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というのも、とある軽食チェーン店が、"シュニッツェル・ラントマン"という名称を用いて商売をしていたため、

プレステージである"ラントマン"の名前を巡って、法廷で争われる運びとなったのです。

(※シュニッツェルとは「ウィーン風カツレツ」のドイツ語名)

シュニッツェル店のラントマン(Lantmann)は、老舗カフェのラントマン(Landtmann)に対して、名前の中に"d"が入っていないため、まったくのコピーには当たらないと考えたのかもしれませんが、老舗側はそれに納得していない様子。

ネットサーチでの検索結果に引っかかりやすいよう、故意にラントマンの名前を利用していると考え、この名称使用を不可能とすべく、今週、商業裁判所で正式に手続きが開始されました。

これに対してシュニッツェル店側は、

「我々は名前を盗用してなどいないし、法廷を信じている。

もう11年もこの名前でビジネスを続けてきたのに、我々が成功し始めた途端に"偶然"苦情を言い始めるのか」

とのコメントを表明。

しかも、シュニッツェル店がカフェ・ラントマン側に、30万ユーロ(約3700万円)での名称貸与を申し入れたところ、一蹴されたばかりか、逆にラントマンのブランド料に500万ユーロ(約6.2億円)もの高飛車な価格が提示がなされたため、両者とも全面的に戦う構えとなってしまった様子。

今回の法廷争いの結果はまだ伝わってきていませんが、それぞれにもっともな言い分があるようですし、いずれにせよフェアな判断が下されることを祈ります。

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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