モーツァルト装束のチケット売り、存亡の危機か!?

公開日 : 2017年05月07日
最終更新 :

ウィーンに旅行で来たことのある方なら誰しも、シュテファン大聖堂前でモーツァルト風装束に身を包んだクラシックコンサートのチケット販売員に声を掛けられた経験があるのではないでしょうか。

特に日本人や韓国人などの東アジア人は無類のクラシック音楽好きかつ、比較的裕福であることでも知られているため、広場を歩けば複数のセールスパーソンがうようよと寄ってくるのは日常茶飯事。これに嫌気のさした私などは、大聖堂前の広場はできるだけ端を早足で歩くよう心掛けているほどです。

しかしこのほど、そんな彼らにも存亡の危機が訪れたの噂が!

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© Österreich Werbung

というのも昨今のモーツァルト風チケット販売員のセールスはその強引さに拍車がかかっており、時には観光客の服を掴んだりもすることから、地区の担当部署に苦情が殺到したとのこと。

また販売者の数が増えすぎたとの訴えも多いのだそう。

ウィーン生まれウィーン育ちの夫に話を聞いてみたところ、彼の幼少時には広場の販売員が片手で数えるほどしかいなかったものの、先月、大聖堂向かいのホテルで会議中に上から数を数えたところ、何と15人以上もいたというから驚きます。つまり...

1社がこのチケット販売法で成功

二匹目のドジョウを狙ったライバルたちであっという間に販売員数が増加

競争が激化

アグレッシブなセールス手段を取らざるを得ない

と悪循環に陥ってしまったのかも知れません。

販売員数の多さについては既に規制がかかっており、チケット販売の際に領収書の発行が義務付けられたことおよび、販売者がコンサートを執り行うオーケストラの従業員であることなどが求められていますが、それでもまだ十分ではない様子。

彼らが今後果たして淘汰されていくのか、それとも強靭に生き残るのか、見守っていきたいと思います。

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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