喜怒哀楽を唄う民族芸能ラオ・モーラム

公開日 : 2010年07月17日
最終更新 :
ラオラームの団宴.jpg

近所の大きな家で息子が仏門に入る(出家)ことになったらしい。数ヶ月とか数年とか期間はいろいろですが、出家することは男子の通過儀礼です。これは誇らしいことで、ご近所にお披露目のお祝いをします。そんな生活の節目にラオスの人たちはモーラムと呼ばれる民族芸能の歌い手を家に呼んで、宴を賑やかに彩ります。

ラオラーム女演者.jpg

タイの東北部からラオスにかけて、古くからラオ族が暮らしています。厳しい農耕生活の中から哀歓を込めたモーラムが生み出されました。男と女の問答歌の形をとります。伴奏はケーンという竹で作られた管楽器だけです。ほぼ同じ旋律を奏でるケーンは、ハーモニカのように息を吸うときも吐くときも音が出ます。

ラオラーム男演者.jpg

モーラム歌手たちはその場の聴衆を相手に即興の歌詞を紡ぎだす離れ業を披露します。即興歌のやり取りが延々続きます。女歌手の突っ込みに男歌手が応じて、恋愛と人生のストーリーを展開します。その歌詞のきわどさや韻律の心地よさにラオスの人々は酔いしれるらしい。遠巻きに見学していた私たち外国人には、残念ながらその妙味は味わえませんでしたが、ご近所のみなさんが笑い転げ、ときには目を輝かせているのを観察させてもらいました。

ラオラームの外の宴会.jpg

ケーン演奏者の繰りだすリズムが響く玄関先ではビ−ルとスパイスのきいたラオス料理が振る舞われました。賑やかな宴は夜明けまで続いたそうです。私たちはこの夜、12時を回ったところで引き取らせていただきました。いや〜ラオスの伝統芸能はパワフルです。

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